「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『空の上で本当にあった心温まる物語』(三枝里枝子)


以前より出張は少なくなったけど、飛行機をよく利用する。ほとんどがANAJAL。今でも飛行機に乗るときって非日常なのでワクワクするよね。(^^♪


さて、この本はANAで語り継がれてきた33の実話。3万9000フィート上空では、日々、感動的な出来事、素敵な出会い。3万9000フィート上空から、元CAが出会った心打たれる奇跡のような出来事。その中でも、

「Story 21 グアム→成田便 メンテナンス」のエッセンスを紹介しよう。


喧嘩をしているような沈黙しているカップルがやがて言い合いの口げんかに。

「失礼いたします。申し訳ありません。実は先ほどのお二人のお話しが聞こえてしまいまして。もしよろしかったら、少しお話させていただいてもよろしいでしょうか。私の結婚パーティで、上司がお祝いの言葉としてお話しくださったことなのですが、今でも主人と喧嘩しそうになると思いだすお話しがあるんです。


まず、飛行機をイメージしていただけますか。大空を飛びまわっている飛行機。これは、ご主人様です。外に出て飛びまわっていると、ダメージを受けてくることも少なくありません。目に見えるような大きな傷を作ってしまうことも、目には見えない心の傷を負うこともあるでしょう。こうした大小の傷を抱え、家に戻ってきます、ちょうど、飛行機が飛びまわって、整備工場に戻ってくるように。


飛行を終え帰って来た飛行機は、整備士たちにしっかりメンテナンスしてもらってまた元気に飛べるようになります。今、私たちがこうして無事飛んでいられるのも整備士たちのおかげなのです。整備場は家庭です。そして奥様は整備士です。夫が傷ついて帰ってきたら、心から癒してあげる。目に見える傷も見えない傷もそっと治してあげるのです。奥様によって心も体もメンテナンスされるからこそ、翌日、また大空に羽ばたくことができるのですから。


夫のメンテナンスができるのは奥様。あなただけ。おつらいことも、思い通りにならないこともあるでしょう。飛行機がちょっとした乱気流に巻き込まれ、揺れるのと同じです。でもいつかは揺れが収まり、安定飛行に戻ります。心が不安定になってしまうと、さらに揺れは大きくなってしまうので、ドーンと構えて流れが自然に収まるのをゆったり待つくらいがいいですね」


気づくと、女性の目には涙が光っていました。その奥様の手をご主人がしっかり握りしめていました。「おせっかいだったかもしれない。それでも声をかけてよかった」と。お二人の姿を見て、そう思ったのでした。


ANAには、「おせっかい文化」というものがあります。「おせっかい」という言葉を聞くと、いらぬお世話、余計なお世話とマイナスのイメージが強いかもしれませんが、私たちのおせっかいは、ちょっと違います。「このくらいでいいや」と思わない、「もっと、何かできるおとはないだろうか」と、ちょっと踏み込んでみること、それが「ANA流おせっかい」です。


例えば、お飲み物のカップを回収する時、「恐れ入ります」と言って受け取るだけ、これも間違いないでしょう。でも、もしかしたらそのお客様は「もう一杯飲みたいな」と思っていらっしゃるかもしれません。そんなお客様の内なるお声を聴いて、「お替わりはいかがでしょうか」「何か他のものをお持ちいたしましょうか」など、プラスアルファの声かけをする、ということです。


常にお客様の心の声を聴く
お客様の気持ちを察する
ニーズを先読みして対応する
期待以上のことをする
歓びのサプライズを提供する
そして、最高の喜びを一緒に創る


これがANAのDNAでもあります。(私はこのことを「青い血が流れている」と言っています)。人と人とのつながりが希薄になりがちな現代、少しだけ相手を喜ばせるためのおせっかい、試してみませんか。


その他、「おばあちゃんの子守唄」「二つの帽子」「もうひとつのプレゼント(孫のペンダントと富士山)」「小さなジェントルマン」「泣かないで」「特製弁当」「いつかお姉さんみたいに」「空の上の再会」などもいいなあ!(^O^) 飛行機に乗りたくなっちゃった。おススメ!(^^♪