「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「パンツの面目 フンドシの沽券」(米原万里)

パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)

パンツの面目ふんどしの沽券 (ちくま文庫)


いや〜、ケッサクケッサク!(^O^) 作家でロシア語通訳の米原万里さんって、こんなに面白かったのかなあ!知らなくて損した!この本も実にユニークで面白かった!


BOOK〜『米原万里の「愛の法則」』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20110710


米原氏が、小さい頃から疑問に思っていたこと。それはイエス・キリストの下着は腰巻きか、パンツか?その人類史最大の謎(?)に挑む。果たしてその正体とは!?


こんなエッセイあるんだね。(^^ゞ 下着やパンツ、フンドシに関して歴史を調べ、これだけの洞察力やエネルギーを注いだ本はないんじゃないかな?なかでもびっくりしたのが、意外や意外!この一節。


・九歳から十四歳までの五年間通った在プラハソビエト学校。四年生になると、女の子は家庭科を履修するのだが、その裁縫の授業で、最初に教わったのが、スカートでもエプロンでもなく下着のパンツの作り方だった。簡略ソ連邦下着史によると、第二次大戦が終了する前、ソ連では下着のパンツが一切工業生産されていなかった、とのことです。下着工場で女性用に生産されいてたのは、ネグリジェとコルセットだけだった。


・十須年前に『ル・モンド』紙が「フランス人の清潔感」のアンケートで『あなたは、毎日パンツを取り替えてますか?』という質問に「ウイ」と答えた男性は、わずか3.14%だった。高温多湿帯に棲息するからとはいえ、日本人の清潔度に対する要求レベルはかなり高いらしい。

・21世紀初頭においてさえ、地球上に棲息する人々のうち、紙で拭くのを当然の風習としているのは、主に先進国の人々を中心として三分の一に過ぎないのである。他の圧倒的多数の国々では、水、砂、木の葉、ボロきれ、小石、とうもろこしの毛と芯、樹皮、海藻、木片、竹べら、ロープなどを使用している。日本だって、一般庶民が紙を使えるようになったのは、せいぜい20世紀に入ってからのことだろう。私の子供時代には、まだ新聞紙を備えたところもあったし、曾祖父母の代には、まだ藁を便所に用意していた農家もあった。紙は、世界を見渡すと、今でも大変な贅沢品なのである。


その他、「羞恥心の誕生」「ルパシカの黄ばんだ下端」「イエス・キリストのパンツ」、「イチジクの葉っぱはなぜ落ちなかったのか」「羞恥心の迷宮」「複数形の謎」「タイツにまつわる二つの悲劇」…など真剣な下ネタ(!?)がいっぱい!おススメ!(^O^)