「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『サザエさんの昭和』(鶴見俊輔・齋藤愼爾)

サザエさんの“昭和”

サザエさんの“昭和”

40年以上続いている長寿番組、サザエさん。私が5歳(1944年)の頃に放送開始なので、モノゴコロついたときから観ていた記憶がある。いうまでもなく世界に誇るアニメであり、平均視聴率が20%前後というオバケ番組でもある。

さて、いったい『サザエさん』とはなにものなのか?なぜ、私たちは、サザエさんが好きなのか?サザエさんは、ある意味で、私たちの理想的な人物像でもあるからなのか?サザエさん一家は、理想の家庭像なのか?そこから見え隠れする昭和という時代。そして作者の長谷川町子の生涯とは?本の中身をちらっとだけ紹介しよう。


・『サザエさん』が誕生したのは、昭和21年5月である。福岡の西日本新聞の夕刊紙上であった。長谷川町子は、この時、福岡に疎開していたのである。つまり、第二次世界大戦の終焉、日本の敗戦と占領、そして戦後の混乱、その真っ只中で『サザエさん』は出発した。登場人物が、フグタ、ワカメ、タラちゃん、マスオ、ノリスケとったふうに、みな海産物なのは、疎開先の家の裏が、海であったからという。


長谷川町子一家は、まもなく東京へ引っ越しをする。マンガの発表舞台も、西日本新聞から朝日新聞に移る。昭和26年4月16日である。アメリカナイズすることを強いられ、戦前の家庭制度の名残りとまぜこぜになり、その混乱の中でも強くなっていく女性たちの増えた日本の状況をバックに愛敬をふりまきはじめるのである。


そう、誰もがみんな、磯野家とともに生きてきたんだね。(゜o゜)寺山修司サザエさんの性生活」樋口恵子の「サザエさん・人気の秘密」、草森紳一の「不幸なサザエさん」など読み越えたっぷり!おススメです。(^^♪