「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜談志最後の三部作第二弾…『世間はやかん』(立川談志)

世間はやかん

世間はやかん

小学校高学年の時のクラブ活動は、五年生が演劇クラブ、六年生が落語クラブだった。(^u^)小学校の卒業文集で、「尊敬する人」は、萩本欽一。そう、小さい頃からお笑いが大好きなのだ。(^v^)


さて、この本は落語立川流家元・立川談志師匠によるオリジナル語り下ろし。古典落語「やかん」をベースに、インタビュー形式ながら談志の芸術論、落語論や小噺が満載された一冊。そのエッセンスを紹介しよう。



・上流家庭の子供が、普通レベルの小学校に行ってた。それであるとき、学校の作文で「貧乏」という題が出た。そんときのその子供の作文が、「僕のうちは貧乏です。とってもとっても貧乏です。お父さんも貧乏、お母さんも貧乏、三人いる妹も貧乏、二人いる女中も貧乏、二人いる運転手も貧乏、庭番も貧乏、みんなみんな貧乏です…」


・「ねえ。おにぎり恵んでくださいよ。ここ三年ばかり、満足にコメの味、味わってェないんですよ」 「心配するな、変わってねえから」


・「お前はいつも電話が長いね。一時間二時間平気で喋ってんだから。でも。今日は短かったじゃないか、三十分だったよ。誰だったの、電話?」 「間違い電話」


・東京の都庁を、地方人が見に来て。「おおーきなもんだねえ。これは…どのくらいの人が働いてんのかねえ」 「少なくとも、半分以下だろう」


・「お前、いま何やってんの?」 「俺?いま胎教やってんだよ」 「胎教って、女房に?」 「そうそうそう。女房のお腹に、いい音聞かせたり。いい曲を聴かせたりすると、やがて生まれてくる子供が、素晴しい音楽家になったりミュージシャンになったりする、その可能性を楽しみにね」 「そうかなあ、俺は胎教、信用しねえなあ。…うちのお袋はいつも、俺をおぶりながら、擦り切れた、古くせえレコードをかけてたけど。だからといって別に俺はね、だからといって別に俺はね、だからといって別に俺はね、だからといって別に俺はね、だからといって別に俺はね…」


・―雨が降らないと、なにか困ることがありますかね?
アマガエルが困るよ。


―湖と沼はどういうふうに違うんですか?
“気持ちのいい”のが湖で、“気持ちの悪い”のが沼だよ


―海は。なんで海っていうんですか?
小さいと池と間違えられちまうからだよ。海は大きいぞ。



―海はしょっぱいですね。なんでしょっぱいんですか?
鮭(シャケ)がいるからだよ。


―なんで、鮭(シャケ)っていうんですか?
北の方に住んでんだろ、水ン中手え入れると冷たい。「冷(しゃ)っけえ」っていう。だから、鮭(シャケ)


―じゃあ、ニシンは?
西のほうを泳いでる。だから「西ン」


―ホッケは?
北海道(ホッケードー)にいるからだよ。


―鰻を焼いたものを、なぜ蒲焼きっていうんですか?
あれはな、鵜に呑み込まれるようなバカな魚なんだ。だから「バカ焼き」っていったんだけれど、そいつが、ひっくり返って「カバ焼き」になった。
―じゃあ、「バカ焼き」でいいのに、なんで「カバ焼き」にひっくり返すんです?
ひっくり返さないと、よく焼けないだろ。


―若者に未来はありますか?
無い。時間があるだけ。ハンバーガーみてェな文明的な残飯喰ってて、長生きするはずはない。それが証拠に、若い奴で長生きしている奴あ一人もいないだろ。


―お天道様ってのは、なんで丸いんですか?
あれはね、三角だとね、日蝕がなかなかできない。


ガンモドキの裏と表はどうやって見分けるんですか?
いい質問だ、そうこなきゃ。表でないほうが裏で、裏でないほうが表さ。

―外国に行ったことはあるんですか?
あるよォ。世界のたいがいの場所に行っている。公演に行ったんだ。アラブに油を売りに行ったのは、自慢じゃないが俺だけだ。


―ご隠居、地球は丸いんですよ。
ほう。お前はそれを確かめたことがあんのか?
―地球儀を見ればワカリますよ。
お前は、まさか文房具屋に売ってるものを信用してるンじゃねえだろうな。


―アフリカのジョークってのもあるんですか・
ある。人喰い人種がニューヨークにやってきて、サンドイッチマンってどこにいるんですか?」


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