「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜笑って泣ける!…『ホームレス中学生』(田村裕)

ホームレス中学生

ホームレス中学生

映画化にもなり225万部を売り上げベストセラーになったお笑いコンビ・麒麟・田村のホームレス中学生。(^u^)

遅ればせながら読みました。リアルだっ!これは小説では書けない。実話ならではのエピソードだ。この経験を笑いを交えて描いているけど、笑いを交えなければ辛すぎたのだろう、と思った。

13歳の田村少年が、父親の借金取り立ての影響で突然の「解散!」宣言を受ける。そして、近所の公園に一人住み、「ウンコの神様」と呼ばれた…麒麟・田村の貧乏自叙伝。 その一部を紹介しよう。



・何も食べる物が無く、困り果てているときに目に飛び込んできたのは、公園の草。その草が食べられるのかなんて全くわからないが、何かを口に入れなければ待っているのは死である。とりあえず草を食べてみる。草は苦くて緑臭くて美味しくなかった。野菜と大差ないはずなのに、みんなが食べないわけである。昔の人はちゃんと食べ比べた結果、美味しい草の情報のみを残してくれていたのだ。昔の人ありがとう


・もしかして食べられるかと、ダンボールを食べたこともあった。そのままでは食べられなさそうだったので水に濡らした。おひたし的発想だったけど、味はおひたしには程遠くクソ不味かった。臭くてたまらなかった。とても飲み込めなかったけど、それでも空腹は少しは紛れた。

・奇跡が起きた。その日、そのとき、公園にはパンの耳を餌として鳩にあげているおじさんが居た。僕は急いでおじさんの元に駆け寄り言った。「すいません、その餌、少しでいいのでわけてもらえませんか?」おじさんはきっと僕が、鳩に餌をあげたい心の優しい少年だと思ったのであろう、快く餌をわけてくれた。僕の会心「いただきます!!」が公園に響くと共に、超特急でパンの耳を口に放り込んだ。鳩に餌をあげているおじさんが、鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしていた。おじさんが豆鉄砲をくらった。パンの耳は本当に美味しくて、体中に染み渡った。おじさんはまだ何本か残っていたパンの耳をくれて、どこかへ去っていった。鳩からしてみればいい迷惑だ。ごめん、鳩。その日が公園生活の中で一番飢えた日だった。


・よくみんなに「お父さんに恨みは無いのか?」と聞かれる。確かに家に無くなって苦労はしたが、全く恨みは無い。むしろ感謝の気持ちでいっぱいである。お父さんは本当に頑張っていたと思う。お父さんはちゃんと僕達を育ててくれた。お父さんはちゃんと父親の役目を果たしてくれた。しかし、お父さんの父親としての役目はまだ終わっていない。僕達が親孝行するために帰ってこなければならない。今度は僕達がお父さんを守る番。一日も早くそうしたいと願っています。お父さん、あの頃は何も手助けできなくてごめんなさい


どんなに絶望になっても、前向きで感謝と謙虚の気持ちを忘れない田村の解釈力がスゴイなあ!その他、「人生を変える奇跡的な出会い」、「恩師の手紙」、「奇跡の発見〜味の向こう側」、「母に今伝えたいこと」などは感動!売れるわけだよね。おススメ!(^<^)