- 作者: 谷川俊太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2006/11/02
- メディア: 単行本
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BOOK〜『生きる わたしたちの思い』(谷川俊太郎)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20090219
BOOK〜詩人の感性、発想とは?…『谷川俊太郎 質問箱』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20080524
POETRY〜『あげます』(谷川俊太郎)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20070408
彼は、『鉄腕アトム』の主題歌の作詞をしたりとか、以前より歌うための詩を数多く書いているんだよね。氏が半世紀にわたり書き綴った歌うための詩、単行詩集未収録の66編を自選。みんないいんだけど、特に気に入った詩をふたつ紹介しよう。(^。^)まずコレ。タイトルがドキッとさせるね…。
「私の胸は小さすぎる」 谷川 俊太郎
私の胸に咲いている一輪のれんげ
それが私の春の思い出
手紙の間にうなずいた花のしるし
今日の私のあこがれのように
私の胸に咲いている一輪のれんげ
私の胸に降りやまぬ深い雪
それが私の冬の思い出
あなたの外套につつまれて歩いた
今日の私のさびしさのように
私の胸に降りやまぬ深い雪
私の胸にさわいでいる大きな楡の木
それが私の秋の思い出
その下であなたは草笛をつくってくれた
今日の私のくるしみのように
私の胸にさわいでいる大きな楡の木
私の胸にひろがる広い海
それが私の夏の思い出
泳ぎながら笑ったあなたの白い歯
今日の私のかなしみのように
私の胸にひろがる広い海
私の胸は小さすぎる
今日の私の愛のように
涙となってあふれるあなたの思い出
そして、小室等が作曲し歌ったラブソング。私は30年以上歌い続けています。(^^♪
「守らずにいられない」
おまえをみつめていると
私は男らしさをとりもどす
おまえの手はひびがきれ
おまえのくちびるのわきには
小さなしわがきざまれている
おまえの心は日々の重みに
少しゆがんでいるかもしれない
けれどもおまえをみつめていると
私はやさしさをとりもどす
一日の新鮮さをとりもどす
おまえをみつめていると
おまえを守らずにいられない
あらゆる暴力から
あらゆる不幸からおまえを守り
こんなにも女らしいおまえを
こんなにもゆたかなおまえを
私は愛さずにはいられない
その他、テレビドラマになり松崎しげるが歌った「俺たちの朝」、小室等の「おまえが死んだあとで」、「お早うの朝」、「クリフトン N.J.」は、改めてジーン…と響く…。いいなあ…、感動だなあ…。オススメ!