十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。 (新潮文庫)
- 作者: 遠藤周作
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/08/28
- メディア: 文庫
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オモシロいタイトルに惹かれて読みました。(^。^)タイトルが途中で途切れてるよね…。『十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい』ですからっ!
著者は、狐狸庵先生こと遠藤周作氏。没後10年の時点で発見された氏の未発表の原稿を出版したものなんだけど、最初の書き出しが、「十頁だけ読んでごらんなさい。十頁たって飽いたらこの本を捨てて下さって宜しい。」という、そのままじゃん!(^。^)
メインは手紙の書き方、手紙、ハガキでのコミュニケーションがいかに大切かというエッセイ集なんだけど、単なる「手紙の書き方」というありふれたものとも違う。…でも結局、十頁よんだら面白いので、最後まで読んじゃったんだけどね。つまりこういうこと。
・早い話、あなた自身が(手紙を)書く側でなく、もらう側の立場にたって次の当り前な、あまりに当り前な質問を考えてごらんなさい。
1 あなたは、郵便物の中に友人の便りをみつけると嬉しいですか。イヤですか。
2 あなたはマメに近況を知らせてくれる後輩と、全く無音な後輩とどちらを信頼すべき男だと考えますか。
3 あなたがもし上役だった場合、旅先から一枚の絵葉書を欠かさずよこすような部下をイヤな部下と思うでしょうか。可愛い部下と考えるでしょうか。
4 あなたは病気になった時。いち早く見舞の手紙をくれた友だちを「うるさい奴だ」と思うでしょうか、それとも「彼はやっぱり俺の友だちだなあ」と感心するでしょうか。
「筆不精をなおす一寸したこと」「手紙を書く時に大切な一寸したこと」「真心を伝える書き出しの一寸したこと」「手紙への興味をひき起こす『ようなゲーム』」「相手の心をキャッチするラブ・レターの一寸したこと(男性篇)」「彼女に関心を抱かせる恋文の一寸したこと(男性篇)」「彼女を上手くデートに誘うちょっとしたこと(男性篇)」「恋愛を断る手紙で大切な一寸したこと(女性篇)」「知人・友人のお悔やみ状で大切な一寸したこと」「先輩や知人に出す手紙で大切な一寸したこと」 …などは時代を超えて通用するノウハウ。そしてデジタル全盛のいまだからこそ、アナログな手紙・ハガキが印象に残るし、人の心を打つんだろうけどね。オススメ!(^。^)