「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『人生における成功者の定義と条件』(村上龍)

人生における成功者の定義と条件

人生における成功者の定義と条件

ウチ(SA)の研修でも話すんだけど、成功と幸福の区別というのがある。成功=欲しいものを手に入れること。幸福=手に入れたものを分かち合うこと。…そう考えると…自分自身を考えると…まだまだ欲しいものを手に入れていないかなあ…(゜o゜)まだまだ成功者にはほど遠い…。(^u^)


さて、タイトルに惹かれて読んでみました。作家の村上龍氏がインタビュー形式で5人の人を取材した成功本。
氏はいう。人生の成功者というのは、「生活費と充実感を保証する仕事を持ち、かつ信頼できる小さな共同体を持っている人」という仮説を立ててみたい。旧来の成功モデルが機能しなくなっている今、あえて成功者の新しい定義と条件を示すことは無意味でないと思うからだ。お金でも地位でも名声でもない“成功”の定義とは?成功者とはいったい誰なのか?その中でも世界的建築家の安藤忠雄氏の話が興味深い。そのエッセンスを紹介しよう。


【建築家・安藤忠雄


・私は大学には進まなかった。一つには家庭の経済的な理由と、もう一つは無論、学力の問題ですよね。断念せざるを得なかった。いろいろ考えた挙句。思いついたのが、一年間で大学教育で課せられる四年間分の本を読み尽すというやり方です。買えるだけの建築の本を買って、朝から夜中まで毎日読み続けた。この一年は外にでない、それくらいの決意でした


・私の人格形成で大きな位置を占めているのは、祖母の影響です。もっとも口うるさく言ったのが、「自分でしたことの責任だけは自分で取れ」ということです。小さい子どもの頃から、毎日のようにこの<責任>という言葉を聞かされて育ちました。最近の若い人たちなどを見ていると、責任は取れない、取りたくないから自分の意見を言うこともしない、という悲しいほどの無気力さが目立ちます。自分の主張を持って、その責任を全うしながら前に進んでいく、それこそが<生きる>ということなのに。やはり覚悟が足りないですよね。生きていく、という覚悟が感じられない。


・たくさんの本を持ち歩きながら読んでいくと、本もまた、物理的な旅とは違う形で、新しい世界の存在を教えてくれる。本を読むこともまた、精神的な意味での旅なのですよね。実際の旅と同じくらい大きな感動を受けることもある。


・他人の意見に耳を傾けるのも大切ですが、まず自分の心に素直にやってみたらいい自分の生き方は、自分で決めたほうが絶対にいい


ご存知ですか?一年間に映画を三本に見る人、まともな本を三冊読む人、美術館に三回行く人というのは珍しいんですよ。講演会などで聞いてみてもほとんどいない。日常の中で、何か自分の感性が刺激を得られるような所にいってみようか、という人が少なくなっている。困りますよね。


その他、【プロ・スポーツ選手】中田英寿、【科学者】利根川進、【会社社長】カルロス・ゴーン、【外交官・学者】猪口邦子の計5人。ずいぶん昔と違って成功者の定義が変化しているんだね。おススメ! (^<^)


人生における成功者の定義と条件
http://www.sam.hi-ho.ne.jp/s_suzuki/html3/book_seikousha.html