「宝くじは、有楽町チャンスセンター1番窓口で買え!」は本当か?―お金で後悔しないための経済学 (ソフトバンク新書 58)
- 作者: 山本御稔
- 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
- 発売日: 2007/12/15
- メディア: 新書
- クリック: 57回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
さて、この本、長〜いタイトルに惹かれて読みました!オモシロイ!(*^。^*)お金にまつわる身近な話題を、行動経済学や心理学の理論をベースに、分析した本なんだけど、私が、なんでお金が貯まらないかよーく分かった…。(^^ゞ
この本を読んで、自分のお金を使う際の傾向や弱点を発見し、賢いお金の使い方を習得しましょう!そのエッセンスを紹介しよう。
・拾った1万円を落としたのと、肉体労働して稼いだ1万円を落としたのとでは、同じ「チッキショー」でも違う。金額は同じでも、経済的気分は違うのだ!
・有楽町チャンスセンター1番窓口は過去何度も億万長者を輩出しているが、それがゆえに実力があるといえるだろうか?その幻想を作り上げているのは、私たち自身の心なのである。私たちの心の不思議な心のメカニズムが私たちを1番窓口に誘導してしまうのだ。実は確率論でいうと、有楽町チャンスセンター1番窓口は、日本で一番多くのハズレくじを出している窓口でもあるのだ。
・認知的不協和理論
〜人間は「食べれば太る、飲めば太る」と分かっていても食べたり飲んだりしてしまう。この不合理性を認めたくないがために、私たちは自分で勝手な希望的観測、都合のいい事実を作り上げるというもの。つまり、「当たるところ」で買ったという努力にもかかわらず、ハズレが出たとしても、それは「やるだけのことはやった」と考えてしまいがちというもの。
・ランズバーガー効果
〜少額の追加取得はかえって消費を促進するが、多額の追加取得は貯蓄性を高める。すなわち、「1000円とか2000円をもらったりすると、それを元手に5000円分の買い物とかをしてしまうが、100万円とかをもらうととりあえず貯金してしまう」という傾向があると言われている、
・新築時財布のヒモ緩み症候群(ウェーバー・フェヒナーの法則)
〜重いものを持った状態で、もう少し重くしても違いは分からないが軽いものを持っていると、同じ重さを増やした場合に違いを感じることができるということ。心理学では、弁別閾(べんべついき)の法則という。つまり、3000万円のマンションを買うと、30万のテレビの上乗せなんてたいしたことないのである。
・損失回避性理論
〜簡単にいうと、得より損は2倍イヤだというもの。使った時には、設けた喜びの2倍に相当する悲しみが押し寄せてくるというもの。つまり損することがわかっていながらも、下落する株を持ち続けてしまうのだ。
・あぶく銭効果
〜お金に色がないにもかかわらず、その価値が軽く見えてしまうこと。例えばギャンブルであったり、見ず知らずの親戚からの遺産相続であったり、取得方法が軽くなるとついつい使ってしまうのだ。
・カクテルパーティー現象
〜パーティーのような雑然とした場面においても、自分の名前や興味のあることについては「聞こえてくる」という現象。耳で聞いているようだが、耳はすべての音を拾い上げているにすぎず、どの音は聞く価値、あるいは理解する価値があるのかないのかを決定しているのは心なのだ。
その他、「買い物で貯まったポイントの正しい使い方とは?」「試食コーナーのウインナーを食べる時の心がまえとは?」「ルーレットで4回連続で「赤」が出た後に、また「赤」が出る確率は?」「金利が高いとウサギが亀に勝ってしまうのはどうしてか?」は読んでおいた方がいいかもよ!
(^◇^)オススメ!