「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「経済は感情で動く はじめての行動経済学」(マッテオ・モッテルリーニ)

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経済は感情で動く : はじめての行動経済学

経済は感情で動く : はじめての行動経済学

 

 その昔、弟とワタシが大学生の頃。弟がラジカセを買い換えることになった。ジモトで一番安いと評判の店に行き、予想通り欲しかった機種が想像以上の金額で売っていたのでさっそく買った。これ以上安い金額はないだろうと弟は大満足。帰りがけに別の電気屋でちなみにフツーはどれくらいの金額で売っているのか?と偵察(?)したら、ナント!その店ではさらに安い値段で売っっていた!!!(笑)弟はガックリ……。(笑)今でも覚えている。

 

さてこの本。「日常の買い物から、レストランでの食事、株式投資やビジネスでの判断、病院や選挙での選択、競馬や宝くじまで、お金をめぐるあなたの常識を覆します。
「本書は、経済は心理学だという持論を、見事に解説してくれている」そのエッセンスを紹介しよう。

 
問い3 いまにクリスマスセールがたけなわ。あなたは前から目をつけていた携帯電話を書いに行く。行ってみたら値段は9000円だっった。代金を払おうとしていると、歩いて10分のあっちの店では同じ製品を8000円で売ってるよ」と友だちに耳打ちされる。さて、どうしますか?安いほうの店に駆けつけますか?
 
問い4 問い3と同じだが、今度はテレビが買いたくなったとする。ある店では19万9000円円の値札がついていた。例の友だちが駆けつけて、歩いて10分のあっちの店では同じ製品を19万8000円で売ってるよ」とささやく。さて、どうしますか?安いほうの店に走りますか?
 
→ 1000円はいつだって、1000円のはずだ。それがどうして違ってしまうのだろう。いったいどんな仕掛けがあるのだろうか?節約できると思われるお金の価値は、払うお金の総額に応じて変わる9000円のなかの1000円のほうが、19万9000円のなかの1000円より価値があるというわけだ
 
問い15(二者択一)
 
たとえばスキー旅行の予約をした。あなたはばかにならない金額をすでに払い込んでいるしかし当日は寒くて風も強く、雪が降っていた。家を一歩も出たくないのに、もうお金は払ってしまっている。さてどうしますか?
 
1 スキーに行きますか?
2 それとも温かい家で過ごしますか?
 
問い16(二者択一)
 
問い15と状況はほど、同じだが、一つだけ違いがあって、スキー旅行の予約はプレゼントだったとする。さてどうしますか?
 
1 スキーに行きますか?
2 それとも温かい家で過ごしますか?
 
→奇妙なことに、問い16の場合、多くの人が家で暖かくしている方を選ぶ。それは、心理的トリック、「使ってしまったお金というトリック」のせいなのだ
 
 
「お金の価値は一定」は幻想である。同じ1万円でも、人は状況と文脈によって違ったように考えるギャンブルや宝島で得たお金と、汗水流して稼いだお金は同じではない。前者は「あぶく銭」のように手元から早々に消えてしまう。お金は使う用途によっても、たとえば日々の生活費となると1円まで細かくケチるのに、娯楽や遊びのお金となるとパッと使おうとする
 
選択肢が一つならなら迷わない。二つになり、三つになり、さらに選択肢が増えるほど迷いは深くなり、はじめは買おうと思ったものも買わずに手ぶらにで帰ってきたりする。
 
選択で目がいきやすいのは「肯定面より否定面」政治家の選挙で、汚職やスキャダルを嫌うのはそのため。選択の際には一歩下がり「プラス面、マイナス面、いま見ているのはどっち?」と自分に問いかけてみよう。
 
・通販の試供品の提供の意味。使ってダメなら一週間以内で返品してください。お値段は無料です」ーめったに返品されないこと通販業者は知っている。(まだ買っていないのに「保有効果」ははたらく)宗教の勧誘も似たようなテクニック。「無料の雑誌」を自宅へ持ってくる、無料の集まりにいっしょにいこうと誘う。自分のもの」になっただけで、人は手放すときには二倍以上の「値段・価値」をつける。(お金、物に限らない)
 
 
コンコルドの誤謬(ごびゅう)」は、よくある話だなあ!クイズ形式でわかりやすい。オススメです!

 

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経済は感情で動く : はじめての行動経済学

経済は感情で動く : はじめての行動経済学