「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜聞き出す技術!…『マーケティング・インタビュー』

マーケティング・インタビュー 問題解決のヒントを「聞き出す」技術

マーケティング・インタビュー 問題解決のヒントを「聞き出す」技術

ウチ(SA)のMCP(マスター・コミュニケーション・プログラム)のレッスン8で「質問の達人になる〜4つのクエスチョン・コード」というスキルがある。(^。^)
誰でもトレーニングすれば質問力が身に付くという内容なんだけど、手前味噌ながら、結構オモシロイよ。(*^^)v

著者・上野啓子氏は、10年間で1万人以上にのぼる消費者へのマーケティング・インタビューを行ってきたのだが、そのインタビュー・スキルを具体的な会話の例を出しながら解説しているこの本。結構共通点があるなあ…。そのツボとコツを紹介しよう。


・インタビューの進め方、質問の投げかけ方、回答の受け止め方、そして人の意識を掘り下げる手法などを学び実践することで、聞きたかったことが、「聞き出せる」ようになる。インタビュアーはもちろんのこと、インタビュー対象者自身もそれまで気づいていなかったことを「聞き出す」ことができるようになる


・人は通常、使用目的をもって商品を買う。製品には本来の特徴・機能から得られる効用、つまり実用的効用(実用ベネフィット)と感情面での効用(感情ベネフィット)がある。

例えば、スポーツシューズなら…。

【実用的ベネフィット】歩きやすい。長時間歩いても疲れない、足への負担が少ない、すべりにくい、蒸れにくい、衝撃を吸収する、丈夫、など。

感情的ベネフィット】プロアスリートのような気分になれる、自分に自信がもてる、速く走れそう、試合に勝てそう、記録が出せそう、など。


・多少高いなと思っても、「これはやっぱり手作りだから」、「これは他にない希少価値があるから」、「今人気のあるブランドだから」と自分で納得できる感情面での効用、感情ベネフィットが感じられたとき、人は同じ機能の商品よりもプラスアルファの金額を払っている。だからこそ、500円のビニール傘から数万円するブランド傘まで世の中には存在しているのだ。


・ある高級ブランドの調査で30代男性のMさんにインタビューする機会にめぐまれた。Mさんは、店員に「お客様、この傘は防水スプレーをしていただき、できるだけ雨の日にはお使いならないようお願いします」と言われた傘を買った!!!
なぜ傘としてはちゃんと機能しないかもしれない傘を買ったのか?と聞いた時の彼の答え。

その店にはそれまで足しげく訪れていたこと(店とのつながり)、自分のためにその傘を取り置きしてくれたこと(店とのつながり)、そのブランドのものならば何でも興味があったこと(遊び心)、だからその傘は使わなくても満足なのだ。(芸術品、またはコレクションアイテム)
そう、彼にとってそのブランドの傘は、雨に濡れないための道具(実用ベネフィット)であることを超越して、多くの感情ベネフィットを与えてくれるものだった!


・心理学に「認知的不協和理論」という理論がある。認知要素(知識)間に矛盾した関係が生ずると、それを解消し、協和関係をつくり出すように行動や態度に変化が起こるという。例えば、タバコは健康に悪い、だからやめたいと思っていてもやめられない場合に、無意識のうちに「喫煙と肺がんの関連を否定する実証データ」を探し、「喫煙はリラックスにつながるからストレス解消にいいのだ」と考えたりして、喫煙を続け、心の中で不協和を解消し、正当化していいるのである。


・まず相手を受け入れること。これこそインタビュアーの資質として最も重要なことではないだろうか。
インタビュー開始にあたっては、まずは、「部屋の温度はいかがですか。暑くないですか。寒くはないですか」と尋ねて、今いる部屋が不快でない環境であるかを確認する。そして、「お飲物はいかがですか?」などと尋ね、のどの乾きを確認することで、相手はまず自分の気持ちが優先される環境にいることを理解する。
インタビューの設定も、あまりに人の出入りが激しい会社の大部屋の一角などではなく、きちんちょい会議室をとる。喫茶店などを利用してインタビューを行われなければならない場合には、静かに落ち着いて話せるようなところを選ぶなど、場所のセッティングにも配慮する。


・聞きたい項目について、まずはオープン形式の質問で開始しよう。「○○についてどう感じていますか?」「○○の全体的な印象はどうでしたか?」「第一印象は?」など自由に語ってもらう質問である。


・掘り下げるためには視点を変えてもらう質問をする。

「そう思ったのはどうしてでうか?」「なぜそう感じるのでしょうか?」「どういうときそう感じたのでしょうか?」「どこからそのような印象をもったのでしょうか?」「別の言葉で言うとあたはまる言葉はありますか?」「それはあなたにとってどういう価値があるのですか?」


なるほど!(^。^)使えるねえ。( ..)φメモメモ