「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「聞く力 心を開く35のヒント」(阿川佐和子)

一世を風靡したベストセラーのこの本!ようやく読みましたよ〜!(・∀・)


「頑固オヤジから普通の小学生まで、つい本音を語ってしまうのはなぜか。インタビューが苦手だったアガワが、1000人ちかい出会い、30回以上のお見合いで掴んだコミュニケーション術を初めて披露する」そのエッセンスを紹介しよう。


「聞く」という作業は、何も私のように生業にしなくとも、誰もが一日に何度となく、まるで呼吸をするごとく。自然に行っていることと思います。道を聞く。値段を聞く。講義を聴く。お喋りを聞く。愚痴を聞く。自慢話を聞く。いい加減に聞く。熱心に聞く。迷惑そうに聞く……。聞き方にもいろいろな種類があります。


・同じ話も、可笑しい話も感動的な話も、人に話を聞くことで、自分の心をときめかせたいのです。素直な気持ちで好奇心の赴くまま人の話を聞いたとき、聞き手は自分の記憶や気持ちをそこに重ね合わせ、必ず何かを感じ取るはずです。そして。聞かれた側もまた、語りながら改めて自分の頭を整理して、忘れかけていた抽斗(ひきだし)を開け、思いもよらぬ発見をするかもしれません。


城山三郎さんは、こちらがドキッとするような質問はなさいませんでした。ただひたすら「そう」「それで?」「面白いねえ」「どうして?」「それから?」と、ほんの一言を挟むだけで、あとはニコニコ楽しそうに、穏やかな温かい表情で聞き続けてくださったのです。こんなに自分の話を面白そうに聞いてくれるなら、もっと話しちゃおうかな。あの話もしちゃおうかな。そういう聞き手になろう。


・インタビューするときは、頭のなかに三本ぐらいの柱を立てるようにしています。資料や作品に目を通し、その人の来し方や考え方や、人生の転換期や人間関係などを調べます。できるだけ相手の話に集中するように、いつの頃からかメモも一切持たなくなりました。できるだけ余計なものを排除して、会話に集中することを心がけます。質問の内容なさておき、「あなたの話をしっかり聞いていますよ」という態度で臨み、きちんと誠意を示すことがまずはインタビューの基本だと思うからです。


河合隼雄「ただ聞くこと。それが相手の心を開く鍵なのです」


・政治評論家の三宅久之さんはスタジオで顔を合わせ、「よろしくお願いいたします」とご挨拶するたびに「これはこれは。また今日は一段と……」必ず決まり文句をおっしゃいます。「こう言っておくと、だいたい、いい意味に解釈していただけますからね」という独特の三宅流処世術のようです。


人の話はそれぞれです。ほんの些細な一言のなかに、聞く者の心に響く言葉が必ず潜んでいるものです。でもそれが決して「立派な話」である必要はない。声の出し方、ちょっとした反応、表情、仕草、躊躇、照れ、熱意……。オチもないような下らぬ話の隙間にも、その人らしさや人格が表れていて、そこに共感したくなるような、なにか小さな魅力があれば、それだけでじゅうぶんです。そして、そんな話をする当の本人にとっても、自ら語ることにより、自分自身の心をもう一度見直し、何かを発見するきっかけになったとしたら、それだけで語る意味が生まれてきます。そのために、聞き手がもし必要とされる媒介だとするならば、私はそんな聞き手を目指したいと思います。


その他、「あれ?」とおもったことを聞く、「会話は生ものと心得る」「話が脱線したときの戻し方」「聞きにくい話を突っ込むには」「オウム返し質問活用法」「初対面の人への近づき方」「安易に「わかります」と言わない」「相手に合わせて服を選ぶ」など。


やっぱり心を開くには、「聞く力」なんだねえ。オススメです。(・∀・)!