- 作者: ラルフ・ウォルドー・エマソン,伊東奈美子
- 出版社/メーカー: 海と月社
- 発売日: 2009/01/26
- メディア: 単行本
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さて、この本は、「オバマ大統領の座右の書」、「160年以上読み継がれる「自己啓発の祖」の世界的名著!」というキャッチコピーに惹かれたミーハーな私…。"^_^"読んでみるとシンプルな中にも深いメッセージが溢れている。その中で最も心に響いたメッセージを紹介しよう。
草の葉や咲きこぼれるバラを見ると、自分が恥ずかしくなる。わが家の窓の下で咲いているバラは、過去のバラや、もっと美しいバラを気にかけたりはしない。
これらのバラは、あるがままに咲いている。神とともに今日という日を生きている。これらのバラに時間はない。ただ、バラというものがあるだけだ。
バラの一生は、どの瞬間を切り取っても完璧である。葉の芽が萌え出る前から、その命は躍動しており、花が満開になったら増えるというわけでもなく、葉が落ち、根だけになったら減るというわけでもない。バラの本質は、どの瞬間においても等しく満たされており、自然もまたバラの存在に満たされている。
しかし、人間は何かを先延ばしにしたり、過去をふりかえったりする。いまを生きずに過去を悔やんだり、自分を取り巻いている豊かさに目を向けず、つま先だって未来を予見したりしている。バラと同じように時間を超越し、いまを自然とともに生きるようにならなければ、私たちは幸福にも強くもなれないだろう。
今と違って、テレビもラジオもない、情報も限られている昔の知識人が自らの思考によって生み出された崇高な哲学の香りが感じられる内容だ。
ゆったりとした自然の中で、ロッキングチェアーに腰掛けながら、美味しい珈琲を飲みながら読みたい本だね。オススメ。(*^^)v