この本は、オモシロイ!昔、教科書で習った偉人が13人。その思想を再度、洗い直そう、見なおそうというものなのだ。どんな考え方をして、何がスゴかったのか、そして今でもその思想は通用しているのか!?もしかしたら、今では通用しない思想なのではないか!?
日本人は自らの拠りどころとしてきた西欧思想を根底から問い直すための手引書。そのエッセンスを紹介しよう。
・私たち日本人は、このもともとヨーロッパ・ローカルなものに過ぎない思考様式としての「哲学」に、もろ手を挙げて無防備に参入してもよいのでしょうか。むしろ、まずなすべきなのは、それをそういうものとして注意深く相対化することではないでしょうか。そうして、普通の日本人の感性にとって、それが受け入れ難い麺を持つならばそのことをきちんと指摘し、翻って、日本人が心の底からなじんできた思考様式とは何かについて、じっくりと考えなおすべきではないでしょうか。
「プラトン〜哲学史上最大の詐欺師」「ナザレのイエス〜社会秩序に対する天才的な反逆者」「ニッコロ・マキャヴェッリ〜日本人が最も学ぶべき現実主義者」「ガリレオ・ガリレイ〜「魂が変わらない領域」だけを追求した思索社」「ルネ・デカルト〜「われ思う、ゆえにわれあり」の誤謬(ごびゅう)」「ジャン・ジャック・ルソー〜禁欲的で古典的な共同体主義者」「イマヌエル・カント〜痩せた人間認識に基づく道徳主義者」「チャールズ・ダーウィン〜「悠久の自然」への畏敬の念」「カール・マルクス〜ロマン主義的情熱と徹底した論理的頭脳の共存」「フリードリッヒ・ニーチェ〜日本人が彼をもてはやす不思議さ」「ジークムント・フロイト〜思想家としての「功」と、分析医としての「罪」」「ルードヴィヒ・ウィトゲンシュタイン〜哲学へのこだわりと破壊した生涯」「マルティン・ハイデガー〜その「死の哲学」は普遍的な説得力があるか?」など。
へー!プラトンって哲学史上最大の詐欺師だったのかあ!?マルクス理論って今でも通用するの!?など実に考えさせられる本。オススメです。(^^)