「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜王貞治と長島茂雄…『ONにも青春時代があった』(長島編)

ONにも青春時代があった王貞治と長島茂雄 日経プレミアシリーズ

ONにも青春時代があった王貞治と長島茂雄 日経プレミアシリーズ

お正月いかがお過ごしですか?(^◇^)いい天気でよかったね〜。

さて、昭和39年生まれの私にとって、王と長島は永遠のヒーローなのだ。この本は、昭和のスーパースターの青春秘話旺盛な知識欲で読書にふける二人、記者のポンコツ車に「運転させて!」と大喜びの長島「アベマリア」「マイウェイ」を原語で歌いこなす王…。日本が一番輝いていた時代の、ONの知られざる素顔が、今ここに。
めちゃめちゃ面白いから二日に分けて紹介しよう。まずは長島編から。


【箱根の山の武者修行】
オフに入ると長嶋はバット一本抱えて箱根で山ごもりをした。朝は未明の5時過ぎに起床。近くの尾根や山道を抜け、金時山に登って行く。午後2時には戻り、昼食後に昼寝。それから素振りを400〜500回、夕食のあとは歴史小説を読むなどして、マッサージを受けながら寝る。
野山を跳ねまわって体作りをし、全身バネといった強靭な下半身、瞬発力を作った。長島はよく「山の空気は生きているんだ」といった。
記者たちが困るのは崖道にくると必ず長島から「隙を見て、おれを崖に突き落としてくれ」という注文がでることだ。2、3メートルの下に長島を突き落としてケガでもさせたら…と誰もが尻込みするのだが、「オレのトレーニングには誰も協力してくれんのか」といってきかないのだ。


・長島は「嶋」の方が格好良く見えるということでそう表記することを望んだ。「こっちの「嶋」だと山鳥が鳴いていたり、草花が咲き、きれいな川が流れていたり、なにかこう豊かな、躍動的なイメージがわいてくるんじゃあないか。やっぱり気分が違うもんな」


・長島は、「いやあ、大事なゲームなんで燃えました」などと口にすることなどから、いつしか「燃える男」と呼ばれていた。
「まあ、簡単にいえば、燃えるっていうのは人の10倍も20倍も、オーバーにいえば人の百倍も夢中になってやるってことなんじゃあないのかなあ」


・「オーエヌ」っていうけど、おれは「オン」って呼んでたな。スイッチオンの「オン」だ。ボタンとをこうポチっと押すとスイッチが入る。何もかもがこの「オン」で始まる。いつもそういうふうに感じさせられたな。


バッティングに一番必要なのは、「勇気」インコース攻めには絶対に逃げてはいけない。デッドボールをくらったって絶対に怖がってはいけないということ。これが基本中の基本だよ。
「勇気を持つ」ということは、いい換えれば結果を恐れない、結果を考えない、結果に執着しないということなんだ。いったんバッターボックスに立ったらあとは無我夢中の世界だ。


・普段から自分で自分のバッティングをチェックできない奴は3割なんか絶対打てんよ。打つのは自分なんだから自分で自分をいつもチェックして、自分のものをつかんでいなかったらいい成績なんか出せるわけないじゃないか。


メディアにはとにかく二人とも、実に本当に協力的だった。どんな質問にも応じて、しかも公平に誰彼となくみんなに親切だった。車にも快く同乗させてくれる、食事や飲みにも連れていかれる。長島が田園調布に引っ越したとき、40〜50人の記者団を招待して、2階のプライベートゾーンを除き、玄関から応接間、キッチン、茶の間、居間、風呂場、お手伝いさんの部屋までぜーんぶ大公開しているが、いくらサービス精神に富んでいるからといってもああいうことまでしてくれる人間というのも滅多にいない。


・現役時代、「野球とはなんですか」と問うと、長島は「反射神経」と「要領」のスポーツだと答えた。王は「団結」と「数字」だと答えている。


二人とも自分の瞬間の感覚を大切にしていた。キャンプでもよほど寒い時でないと手袋はしなかったし、危険防止の耳当て付きヘルメットは、「聴覚が変わるのがイヤだから」といって一度も使おうとしなかったのもこの二人ではなかろうか。


「なあ、ワンちゃん、おれたちは50歳になっても60歳になっても太っちゃいけないよな。世間の誰も腹の突き出たおれたちなんか見たくないだろう。やっぱりそうなっちゃあいけないよ」
これは野球選手であると同時に、スター選手としてのプライド、見栄、責任感―イメージをも大事にしようという二人の若いころからの自覚のたまものだろう。


・長島も王も、若いころからついこの間までの長い間、日課のひとつとして続けていたのが朝夜の深呼吸とウオーキングである。特に長島は遠征先にはむろん、どこへ行くにもスニーカーとウオーキング用の上下や帽子を持っていくほどで、天候がよほど怪しくない限り毎日のように歩いた。


さすが、天才的な長島!愛されキャラだね〜!(^◇^)