- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/12/06
- メディア: 単行本
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いつも思うのは、その幅広いジャンル、心理描写、どんでん返しのラストシーンなど、どれも一気に読めてしまう傑作揃いだ!
さて、この本。ちょっと難しそうなタイトルだが、氏の理科系の知識を生かした、医学サスペンスだ。十数年前のあの日、手術室で何があったのか? そして今日、手術室で何が起こるのか?
主人公・氷室夕紀の父は、元刑事で、今は警備会社で働いているのだが、心臓に大動脈瘤を抱えていた。心臓外科医の権威・帝都大学医学部の教授・西園に手術の執刀を依頼したのだ。
しかし…成功率が高かったのに、誰も予想していなかった、医療ミスによる術中死…。さっきまで、あんなに元気だったのに――。「あたし、医者になる。医者になって、お父さんみたいな人を助ける」と中学三年だった夕紀は母親に宣言し心臓外科医を目指した夕紀は、実は誰にも言えないある目的を胸に秘めていた。
実は、父が亡くなる少し前から、西園と母が親密になっていることを夕紀は気づいていた…。もしかしたら、手術に失敗してもやむを得ない状況で手術に臨んだのではないか…。西園はどんな思いで父の手術に臨んだのか…。
やがて夕紀は帝都大学医学部を卒業し、心臓血管外科の研修医になり、西園の助手をするようになった。そこで知らされる西園と母の再婚話…。
そして夕紀がその目的を果たすべき日に、手術室を前代未聞の事件が襲う!父はなぜ亡くなったのか?医者の使命とは?命を救うとは?
ん〜!!!ラスト30ページは泣けた…。そして最後の376ページのラスト一行にその涙の頂点になった…。(T_T) さすが東野圭吾!惹きつけるねえ…。
父のこの言葉が印象的だ。『人間というのは、その人にしか果たせない使命というものをもっているものなんだ。誰もがそういうものを持って生まれてきているんだ。俺はそう思っているよ。』
私の使命は、多くの人の人生に関わり違いを作ること、笑顔と笑いを作ること。さて、皆さんの使命は?ミッションは?(^◇^)