- 作者: 藤原正彦,小川洋子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/04/06
- メディア: 新書
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フェルマーの最終定理
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20070214
博士の愛した数式
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20070526
この本は、『博士の愛した数式』の著者・小川洋子さんと、数学者の藤原正彦さんとの対談集なのだが、数年前にベストセラーになった、『国家の品格』の著者でもある藤原正彦氏と同一人物とは知らなかった…。彼は、数学者でもあり、故・新田次郎と藤原ていの次男なんだってさ。…知らなかった…。(^_^;)
この藤原氏の言葉が含蓄深くて、美しいのだ!数学に関しての見方が変わる!ムズカシイ数式や定理を除いて、その一部を紹介しよう。
『純粋数学をやりながら、人類に役に立つかどうかなんて考えている数学者は、たぶん歴史上、誰もいないと思うんですよ。僕も人類の幸福なんて、考えたこともないですよ。幸福とか福祉とかね。ただ、数学は圧倒的に美しいですからね。それにひきこまれて、ズタズタになっても構わないという、そういうところがありますね。
500年経てば人類の役に立つかもしれないですけれど、今はまったく役に立たない。そうすると何によって価値判断するかというと、主に美しいかどうかなんですよね。したがって美的感受性を育てることが非常に重要なんです。』
『三角形の内角の和の180度というのはね、どうやってもぴったり180度になるんですよ。179度にも181度にも絶対にならない。しかも百万年前も現在も、そして百万年後もそうだと。地球が爆発してなくなってもそうなんです。こんな永遠の真理っていうのは数学以外には存在しませんから、そういう美しさがあるわけですね。永遠の愛を神様の前で誓っても離婚しちゃうんですからね。本物の永遠は実は数学の中にあったんですね。』
『天才数学者の生まれる条件っていうのは、私の考えでは三つあるんですね。
①神に対してでも自然に対してでもいいから、何かにひざまずく心を持っているということ。
②美の存在。子供のころから美しいものを見ていないと不可能。
③精神性を尊ぶということ。
要するにお金を尊ぶといった物欲ではなくて、もっと役に立たないもの、精神性の高いものを尊ぶ、例えば、文学を、芸術を尊び、宗教心を持つ、とかいうことです。』
ハア〜!!!\(◎o◎)/! まるで恋している憧れの人をキラキラした瞳で語っているようだ。☆彡
こんな人に数学を教わっていたら嫌いにならずにすんだのにね…。また数学を勉強してみようかな!?
上記二冊も併せて読んでみて!オススメ!