「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「コマ大数学科特別集中講座」(ビートたけし×竹内薫)

明治大学生田校舎の大先輩、ビートたけし。工学部(現・理工学部)中退なんだけど、2004年特別卒業認定になったね。(・o・)


「違う道を選ぶなら数学家になりたかった」という世界の奇才・ビートたけしと、たけしのコマ大数学科の数学解説者の竹内薫とが、数学的思考についてやさしく説いた数学書アキレスと亀パラドックスルイス・キャロルの図形パラドックス、掛谷問題など、数式を使わないで解く、数学クイズも満載!!そのエッセンスを紹介しよう。


・おいらはガキのころから算数とか理科が好きだったね。よく夜空の星を見上げたりして宇宙のことなんかを考えてた。


アインシュタイン相対性理論のE=mc2なんて式を見てると、おいらはもう素晴らしくて涙が出るね。どんな公式だって、自分でやってみて美しい式は必ず感動する。そうした美しい公式は、いい絵みたいに人を感動されるんだな。


美しい公式とか定理ってのが、もともと宇宙に存在していて人間がそれを「発見」したのか、それとも単に人間が「発明」したのか。おいらはよくわかんねえんだけど、映画を撮っていると偶然うまく撮れたりすることがあったりして、どこかに自分の意思とは無関係の存在を感じちゃうんだな。


明治大学を受けるときも、数学だけで合格したようなもんですよ。高校でも東大を受けるような同級生に数学を教えたりしてた。大学をドロップアウトして漫才師になってからも、いつか金が貯まったら、漫才をやめて数学の勉強をやり直したいって思ってたくらいなんで。正月休みなんかでちょっとした時間があると、今でも丸善あたりで物理や数学の本を買い込んできて、ずっと勉強したりしてる。


・おいらにしてみたら、どんな仕事でも算数や数学の知識って必要だって感じてるんですよ。漫才だって映画や芝居だって、芸術に関わる人間にしてもそれは同じだ。でも、数学を毛嫌いしてるって感覚が理解できない。映画のカット割りや芝居の舞台構成なんてのは加減乗除に繰り返し。代数や幾何、因数分解ができないと、映像表現はできないと思いますよ。だから、芸大の入試にも数学をやらせたほうがいい。


映画はね、焼き物と同じような感じなんですよ。言葉もね、ラッシュ観るときには「焼けた」って言うし、現像も焼き付けみたいな表現を使いますよね。実際に自分が撮影したものを確認して観るわけだけれども、それが想像していたものと違うものができてきちゃったりする。偶然いい色が出てくることもあるし、全然ダメなときもある。つまり計算外のものなんです。いいもの、ダメなもの、同じように期待して撮っているんだけど、ナゼそうなったのか原因がなんだかよくわからない。感光剤とか温度とか、色々な作用が及ぼされているんでしょうね。


実に深いねえ…。久しぶりに数学を勉強したくなりました。オススメです。(・∀・)