「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「世にも美しい日本語入門」(安野光雅/藤原正彦)

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若い頃、暗唱した平家物語」「枕草子」「徒然草」「方丈記」「源氏物語の冒頭は、未だに覚えているけど。何百年前の日本語って美しいよね。それに比べて私たちが職場などで使う言葉は、お世辞にもきれいとはいえない。(笑)

 

さてこの本。「日本語・日本文学に造詣の深い画家と数学者による対談集。古典や唱歌・童謡から日本語のもつ美しさ、奥深さを語り合い、すべての思考・学問・教養の基地となる日本語を学ぶことの意味を、存分に伝えていく。森鴎外『即興詩人』からは文語の素晴らしさを、落語からは高度なユーモア、唱歌・童謡からは文化の継承、と様々な角度から日本語をみていく新しいタイプの入門書」そのエッセンスを紹介しよう。
 
(藤原)大学一年生を相手に読書ゼミをやっています。もう十年。条件は、まず一週間に岩波文庫を一冊読むだけの根性、それから一週間に岩波文庫を一冊買うだけの財力。これに怖じけない子だけがくる。読む本は私が一方的に決めます。教室では民主主義は存在しません。私が「これを読んでこい」と命令する。
 
新渡戸稲造「武士道」内村鑑三「余は如何にして基督信徒となりし乎」岡倉天心茶の本鈴木大拙『日本的霊性山川菊栄武家の女性』新しい方では『きけわだつみのこえ』宮本常一忘れられた日本人』無着成恭『山びこ学校』『戦没農民兵士の手紙』『福翁自伝などです。
 
講談社の屋上から『少年少女世界文学全集』の垂幕が下がっていて、その横に早く読まないとおとなになっちゃう」と小さく書いてありました。あれを見て、「なるほど」感激しました。
 
「鳩」という字は「鳥」「九」と三つ並べると、最初に読めるようになるのは「鳩」その次は「鳥」で「九」が最後。子どもにとって字画数は関係ない、具体的なものはアッと言う間に読めるようになってしまうという。
 
・(安野)いまにして思うと、暗唱というのは馬鹿になりませんね。その効果が出てくるのには時間がかかります。潜伏期間が長い鴎外がドイツへ行ったのが22歳でしたか、そのころになって効いてきて『独逸日記』なんかは漢文で書かれているため、私には読めません。
 
・(藤原)『春の小川』の歌詞も「さらさらながる」さらさらいくよ」に変えてしまった。あれは昭和17年でした。戦前なんですね。
 
・話は変わりますけれども、日本人は素数が好きなんです。五七五とか五七五七七とか。五も七も素数だし、五七五を足すと十七、五七五七七を足すと三十一、三三七拍子も足すと十三と、みんな素数。不思議に思います。日本人にはこのリズムが合う。
 
(安野)桂枝雀が枕に言うんです。「笑いは健康のためにいい」これは医学的にも証明されている。「だから、あなた達は笑いにきている。笑うのは自分の健康のためだ」「あたしの話が面白いかどうか、と言うこととは関係なく、笑ってもらいたい。自分のために笑う方がいい。それは健康のためだし、私にも都合がいい」
 
森鴎外『即興詩人』森まゆみ『「即興詩人」のイタリア』吉田満戦艦大和ノ最期」「特命全権大使 米欧回覧実記」栗田亘『漢文を学ぶ』など。
 
ここに上げた本、読んでないなあ…コレを期に読むか!オススメです!(・∀・)♪
 

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