- 作者: 浜田昭八
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2005/07/02
- メディア: 文庫
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私の世代で忘れられないのが通算317勝のエース・鈴木啓示だ。彼がもし、セ・リーグにいたら?他球団だったら?どうなっていただろう?
勝っても勝っても、不人気球団で観客が少なく、マスコミの扱いも冷たかった。そしてその全盛時についに巨人との真剣勝負が出来なかった。西本幸雄監督だった79、80年に連続優勝したが、日本シリーズの相手は広島だった。オープン戦やオールスター戦で巨人と対戦しても、心の底からは満たされなかった。パ・リーグで唯一の永久欠番になった『背番号1』は、球団消滅とともに廃止された…。
西本監督、土井正博、大田孝司、仲根正広、島本講平、佐々木恭介、梨田昌孝などの懐かしい名前が並ぶ。球史に残る『江夏の21球』、いまでもあのシーン…思い出すなあ…(T_T)
そして仰木彬監督の一年目『10.19』の川崎球場のロッテとの一戦。「パ・リーグが一番燃えた日」も時間切れ引き分けで近鉄の優勝はなくなった…。
振り返ってみると、とてもいい意味でも悪い意味でも話題が多く個性的な球団だった。そして近鉄だけではなく、阪急や南海などパ・リーグの低迷期の話がとても興味深い。
自分の人生の大部分をすごした球団がなくなるということは母校がなくなるような、ふるさとがなくなるような感覚だろう。だって戻るところがないんだもん。それはせつな過ぎる。(T_T) 思い出すなあ…。青春を…。いい球団だったよね。