「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜奇跡のチームを作った男…『マネー・ボール』

マネー・ボール (RHブックス・プラス)

マネー・ボール (RHブックス・プラス)

このブログには、野球の本の紹介が多いが、この本はそのなかでもダントツでピカイチの本だ!なぜなら、今までの野球のあり方を変えるような一冊だからだ。野球好きの人はぜひ読んでもらいたい!


大リーグのオークランド・アスレチックスは、選手の総年俸が毎年3000〜4000万ドルとメジャー球団中最下位クラスながら、毎年のようにプレーオフに進出している資金が乏しいのになぜあのヤンキースを凌ぐ成績を残せるのか?
アスレチックスは一勝あげるのに約50万ドル。オリオールズは300万ドル以上。つまりアスレチックスは投資収益率が格段にいいのだ。それはビリー・ビーンという名物GM(ゼネラル・マネージャー)の存在があるのだ!


ビリー・ビーン極めて科学的なアプローチから球団作りを行った。すなわち、豊富な資金力による優秀な選手の引き抜きや、監督やスカウトの「長年の勘」ではなく、確かなデータを基に戦略を組み立てて勝利を引き寄せたのだ戦術としての盗塁やバントが禁止されているこのチームは、他の野球チームとは全く異なる価値観の中で戦っている。

例えば、

「足の速さ、守備の上手さ、身体能力の高さはとかく過大評価されがちだ。優れた打者とは、3割・30本・30盗塁する打者ではなく、出塁率が高く、長打率が高く、三振が少なく、四球を多く貰う打者だ。」 「出塁率とは簡単に言えば、打者がアウトにならない確率なのでデータの中で最も重視すべき」   「ビッチャ−は急速ではなくコントロールが良く四球を出さない投手だ」 「守備力はせいぜい試合の5%にしか影響を与えない」  「守備力の評価はエラー数を比較し、エラーが少ない選手ほど優秀等という評価方法はとんでもない!もしエラーを記録されたくなければ、動作を少し緩慢にしてボールに追いつかなければいい。」  「選球眼なんてそう重要じゃないし、あとで訓練すればどうにかなると思っているが、フロント側が苦労してたどり着いた結論は、これはほとんど生まれつきの才能で、しかも、野球の成功にいちばん直結する能力である。」


マリナーズにはイチローという屈指のバッターがいながら、なぜ地区優勝を飾ることができないのか?その理由が分かる気がする。


これが野球なのか?いままでの野球はなんだったのか?「いや、今まであなた方が信じていたものは野球ではないのだ」ビリー・ビーンは言うだろう。
資金がいくら乏しかろうと、どんな選手がプレーしようと、なんの関係もない。ビリー・ビーンがチームを統括しているかぎり、アスレチックスにはワールドシリーズ優勝の可能性があると言われている。


ん〜びっくりこいた!すごすぎる!こんなGMが我が読売巨人軍にいたらなあ…。(^_^;)常識って時代とともに変わるんだね〜。


オークランド・アスレチックス 英語版公式サイト
http://oakland.athletics.mlb.com/index.jsp?c_id=oak