数年前テレビドラマの『砂の器』に感動した。特に最終回は号泣した…。(T_T)
意外にも松本清張氏の本を読むのは初めて。東野圭吾にハマって推理モノやミステリーの奥深さを知ったので、それであれば社会派ミステリーの巨匠・松本清張氏だろう。そして短編ならこの一冊というコラムの書評を見て読んだのがこの作品集。
「遭難」「証言」「天城越え」「寒流」「紐」「坂道の家」の6編が収められている。いずれも昭和30年代前半〜半ばに週刊朝日に連載されものだが全く古さを感じない。それどころかグイグイ惹きこまれてしまって700ページ近くあるのに、あっというまに読みきってしまった。
日常生活の何気ない暮らしの中、特に男女のもつれが引き起こす犯罪。トリックを解くというものではなく、心理描写がすばらしい。ふと、もし自分だったら?とか、その気持ち分かるなあ…と思わずナットクしてしまう内容ばかり。
『遭難』は、『ある遭難』というタイトルで1961年に映画化されているようだ。(未ビデオ化)
鹿島槍で遭難事故が起き一人の男が死亡する。 登山のベテランである江田がいながら。そして初心者は助かったのだが、登山経験者の彼はなぜ死んでしまったのか?
登山雑誌に載った記事を元に彼の従兄弟の槙田が江田を訪ねるのだが、そこには意外な結末が二人を待ち受けていた…。この槙田と江田の心理戦が面白い…。ラストには、う〜ん!と思わずうなってしまった。
『天城越え』は、石川さゆりが歌うずっと前の作品。内容はカンケーないんだけど…。(^^♪ お世辞抜きで面白い!映画化されているんだね…。見てみよう。14歳の少年が遭遇したある殺人事件とそれを追う老刑事が30年ぶりに再会するのだが…。
天城越え goo映画
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD17274/
ん〜……文章では伝えられないなあ…ネタバレもしたくないし…。(~_~;)さすがは、松本清張!他の作品も読み続けてみようっと。