これを読んで、私は自分が15歳の時にタイムスリップしてしまったのだ。その純粋さに、そのけなげさに、一途さに感動した。特に最後のページの一行は、胸が締め付けられるような感覚さえ覚えた。なぜなら、私が15歳の時に、この物語ほどではないが、初恋の女性との別れがあったからだ。この時に流れていたのが、オフコースの『秋の気配』。だから、今でもこの曲が流れるとあのシーンが、あの娘の笑顔が思い出されるのだ。懐かしい〜!
主人公の少女が初恋の少年に宛てた長い手紙形式で物語は進む。写真を愛する少年、そして「想い」と題されたシャボン玉の写真を見た少女が少年に恋心を抱く。二人の不器用なやりとりとほのかな恋心。そして突然訪れた永遠の別れ…。幼い二人の交換日記や手紙を盗み見するみたいな複雑な感じ…。あ〜懐かしい痛みだわ…♪(松田聖子の『Sweet Memories』のように)
また、真っ白は表紙がシンプルすぎるタイトルが、純白のウェディングドレスみたいでいいなあ…。
きっとこの物語はかなり実話に基づいているのではないだろうか。
でないとこれほどの生々しい表現は出来ないだろう。また、客観的に物事を捉える視点は大人のようでもある。
この本を再び読むときに、『何これ〜!くさ〜!少女趣味っぽい〜!』という感想を持ったときには、クソジジイやオバタリアンになったということだろう。良かった!まだまだ心は少年のままだ!(^^♪
少年少女の頃を思い出したい時、自分がクソジジイやオバタリアンになっただろうか?と確かめたい時には、これを読んでみて!