- 作者: 真保裕一
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/01/19
- メディア: 単行本
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オレンジ色の表紙に『最愛』そして二人の天使のイラスト。これも意味深だ…。
34歳の小児科医の押村悟郎に刑事から電話がある。18年間音信不通だった姉・千賀子が、意識不明で救急病院に搬送されたのだ。重傷の火傷、頭部にうけた銃創。しかもそれは、伊吹という男と婚姻届を出した翌日の出来事だった。しかも伊吹は、かつて自分の妻を殺めてしまった男だった。
「姉さん、あなたはいったい何をしていたんだ…」
悟郎は駆り立てられるように調べ回る。千賀子のアパートで見つけた不審な預金通帳、姿を現さない新婚の夫。噛み合わない事実。やがて見えてきたものは、不器用なまでに真っ直ぐな姉・千賀子の生き様。幼くして親兄弟と離れ離れとなり、愛に飢えた彼女は一途に愛を求めて生きてきたのだった。
人にはいろんな過去がある。それをどこまで受け入れられるのか。そして罪を犯した人をどこまで受け入れられるのか?でも似たような罪を犯した者同士なら、傷を舐めあうようにお互い愛せるのでなないだろうか?
…うまく書けないなあ…。あらすじを書くとネタバレになっちゃうし…(~_~;) ピン!と来たらぜひ読んでみてください。
最後の文章が特に印象的だ。
『人は力の限り走ろうとするとつい、目をつぶりコースから外れてしまうことがある。』