この本、いいなー!懐かしいし、歴史がわかるなー!小学生のときにウルトラマンと仮面ライダーに出会い、サイボーグ009、ゲッターロボなどに出逢ったワタシには、あらためて読んでみるとその流れとプロセスがよくわかる!!!
「2010年代に入ってからウルトラシリーズ、仮面ライダー、ガンダム、あるいはベルばら、ポーの一族などが40、50周年を迎えている。逆算すれば分かるが、これらの大半は1970年代に始まったのだ――」そのエッセンスを紹介しよう。
・僕は、1960年に生まれた。その時から、
・ところが、1970年代になると、 現代も新作のある作品たちが増えてくる。 1960年代はがサブカルの黎明期だとしたら、 70年代は勃興期にあたるのだ。本書は、 この1970年代を当時の「 テレビ番組の視聴者でマンガの読者だった者」 という視点を保持しつつ、「歴史」として描くものだ。 判明している事実をもとにして、 それぞれの作品が生まれるまでと、誕生して、どう受け入れられ、 どう派生していったかを客観的に描く。この「調べて書いた」 部分に、当時の視聴者・読者としての記憶をたどり「思い出した」 主観を交ぜる。
・『ドラえもん』は、 小学館の学習雑誌で1970年1月号から連載が始まっている。 僕は日本史上最初に『ドラえもん』 を呼んだ数十万人の小学のひとりだが、 すぐにその魅力の虜になり、夢中になったわけでもない。 70年代当時、小学館の学年誌は、『小学一年生』から『幼稚園』 『めばえ』まで10誌が出ていた。「ピッカピカの一年生」 のCMが登場するのは、1980年、それまでは「町の本屋さん」 の店頭と、その外商による訪問で展開されていた。当時の44. 7%の子が購読していた。
・『ガンダム』 というアニメの世界の構造そのものを変えてしまう作品が1979 年に生まれたのは、偶然なのだ必然なのか。『ガンダム』 のテレビ放映と同時期に始まったアニメが『ドラえもん』だ。 60年代のTVアニメ黎明期に、アトムと鉄人28号という、 等身大ロボットと巨大ロボットが並び立っていたように、 79年にドラえもんとガンダムという二つのタイプのロボットが登 場し、以後、こんにちまで、この二つは活躍している。日本には、 等身大の親しみやすいロボットと、 無機質な巨大ロボットの二つがいなければならないのだ。
・40年の時が過ぎても『ガンダム』が古びていないのは驚きだ。
・最後にーお読みいただいた方は感じていらっしゃるだろうが、 この本は「手塚治虫外伝」でもある。 日本のサブカルは人脈も作品の系譜も、全て手塚治虫に収斂( しゅうれん)される。「すべては手塚治虫に始まった」のである。
「小学館の学年誌と藤子不二雄」「オバQの大ヒット」「 相次ぐ最終回と新番組」「最初期の『ドラえもん』」「『 ドラえもん』の最初の最終回」「『ドラえもん』再開」「 学年誌を超えて、永久コンテンツへ」「シンエイ動画」「 アニメ化で大ブレイク」「ウルトラ・シリーズの再出発」「 石ノ森・東映ヒーローの誕生『仮面ライダー』(1971年)」「 スーパーロボットの出現『マジンガーZ』(1972年)」「『 デビルマン』衝撃のラスト」「少年も読む少女マンガー『 ポーの一族』と『ベルサイユのばら』」「 アニメ新時代の幕開けー『宇宙戦艦ヤマト』(1974年)」「 ニュータイプのアニメー『機動戦士ガンダム』」など。