ただいまご紹介いただきました、「オノマトペ」テル、でございます。(笑)
「スクスクとクスクスはどうして意味が違うの?オノマトペにも方言があるの?外国語にもオノマトペはあるの? モフモフはどうやって生まれたの? 日本語を豊かにしている擬音語や擬態語。8つの素朴な疑問に答えながら、言語学、心理学、認知科学など、さまざまな観点からオノマトペの魅力と謎に迫る」そのエッセンスを紹介しよう。
・「イギリス人は動詞で泣く、日本人は副詞で泣く」 と言われている。英語は、cry ,weep,sobなどの異なる動詞で表すのに対し、日本語は「 ワーワー泣く」「メソメソ泣く」「クスンクスン泣く」「 オイオイ泣く」「シクシク泣く」 のように異なる副詞を使って表している。 ここで使われている副詞が擬声語(擬音語)、 擬態語などのオノマトペである。
・例えば身近な物の名前を考えてみる。 赤ちゃんをあやすおもちゃと言えば「ガラガラ」 がまず思い浮かび、普通名詞として定着している。 擬声語がなかったら、何と呼ばれていたのだろう。「 手振りおもちゃ」とでも呼ばれていたのだろうか。「ガチャポン」 や「ガリガリ君」 はオノマトペがなかったらどのような名称になっていたのだろう。
・「ピカチュウ」は、稲光を表す「ピカリ、ピカッ」 という擬態語と、ネズミの鳴き声の「チュー」の合成語。 仮に日本語に擬声語や擬態語がなかったら、 ピカチュウは何と呼べばよかったのだろう。 稲光やネズミという単語をもとにして「イナビー」もしくは「 ネズミー」と命名されていたのだろうか。
・「ぺんぺん草」「ミンミンゼミ」「ガラガラヘビ」など、 オノマトペに由来しているものが数多く存在する。童謡では『 犬のおまわりさん』では「ニャンニャンニャニャン」「 ワンワンワン」。 このようにオノマトペは私たちの生活に密接に関係しており、 日常生活の大事な部分となっている。 オノマトペなしでは日本語の会話が成り立たないほどに、 私たちの言葉の中に定着しているのである。
・「スクスク(育つ)」と「クスクス(笑う)」は、同じs、k、 uの音からできているものの、意味が全く違う。違うのは順番だけ。 個々の音に意味があるのなら、どうして、順番が違うだけで、 こんなに大きな違いが出てくるのだろうか。
・牛一般の鳴き声で最も多いのは、モ類(モー、モーモーなど)、 次に多いのはメ類(メー、メーメー)である。