年末になってスゴイ本に出会いました!これは今年のナンバーワンかもなあ!!!小池百合子の見方がガラッと変わったなあ!!!(・。・)!!!!人間って生きるためにはここまでやるんだなあ!!!
【小池百合子氏の疑惑の経歴「カイロ大学首席卒業」。カイロ留学時代の元同居人が、文庫化にあたって覚悟の実名証言!】
キャスターから国会議員へ転身、大臣、さらには都知事へと、権力の階段を駆け上ってきた小池百合子。しかしその半生には、数多くの謎が存在する。「芦屋令嬢」時代、父親との複雑な関係、カイロ留学時代の重大疑惑――彼女は一体、何者なのか?徹底した取材に基づき、権力とメディアの恐るべき共犯関係を暴いた、衝撃のノンフィクション!」そのエッセンスを紹介しよう。
私は小池百合子という個人を恐ろしいとは思わない。だが、彼女に権力の階段を上らせた、日本社会の脆弱さを、陥穽を、心から恐ろしく思う。(「文庫版のためのあとがき」より)
・彼女が書いていること、答えていること、語ってきたこと、それらは果たして真実といえるのか。あまりにも話が出来すぎている。あまりにも話の辻褄が合わないあまりにも矛盾があり、腑に落ちないことが多すぎる。
・「なんでも作ってしまう人だから。自分の都合のいいように。空想なのか、夢なのか。それすら、さっぱりわからない。彼女は白昼夢の中にいて、白昼夢の中を生きている。願望は彼女にとって事実と一緒。彼女が生み出す蜃気楼。彼女が白昼見る夢に、皆が引きずり込まれてる。蜃気楼とも気づかずに」
・小池は自分の過去と決別したかったのだろう。自分の顔も、親の失敗も、知られていいない土地に行きたかったのだろう。与えられた運命を克服するために、新しい自分を手に入れるために。
・彼女は基本的に耳学問の人だった。周囲の男性たちの会話から表面的に話題を取り込む。中東問題にして、経済問題にしても、受け答えはソツがなく、どんな専門家よりも理解しているように見せることができた。キャスターという仕事から体得した演出力や、演技力で。
・自民党のある女性議員は小池の仕事をこう評した。「実効性を無視し、人が手をつけていないことをやりたい、というお気持ちが強い。自分が一番で自分が先駆者だと言えることをやろうとする。あるいは、人が先鞭をつけたことでも自分の手柄のようにしてしまう。いつも肝心なことではなくて、どうでもいいことに、熱心でいらっしゃるように見える」
・彼女は過去を消し、新しい物語を上書きしている。では、過去を知っている人間もまた、消されてしまうのか。
・作家・佐野眞一は『誰も書けなかった石原慎太郎』の中で、石原の魅力をこう分析している。目立つことが好き、思い付きで発言するが体系的、持続的な思考はない、何が世間に受けるかだけを考えて行動する。大衆を熱狂させる独特の魅力があり、また、そのテクニックに長けているー。それは、そのまま小池にも当てはまる。
・何をしても有名になれという父。手に職を持ち、ひとりで生き抜いていかなくてはいけないと語った母。女の子なのにかわいそうと憐れむように、蔑むように向けられた視線。彼女は宿命に抗った。そのためには「物語」が必要だったのだろう。
彼女は生涯においていちどだけ、高い崖から飛び降りている。カイロ大学を卒業したと語った、その時である。「物語」がなければ、今の社会的地位を手にすることはできず、平凡な女の一生を歩んでいたであろうか。だが、彼女には平凡な人生を歩めるような環境が、与えられていなかったこともまた、事実である。
彼女に会う機会があったなら、私は何を聞くだろう。
崖から飛び降りたことを後悔しているか、それに見合うだけの人生を手に入れられたか、自分の人生を歩んでいるという実感はあるのか、あなたは何者になったのか、そして、太陽はあなたに眩しすぎなかったか、と聞くだろう。
著者のスタンスがすばらしい。小池百合子を責めるでもなく、あくまで事実を客観的に書いている。よくぞ、書いてくれました!東京都民、日本国民必読っ!超オススメです!(・∀・)