「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「東京路地裏観光 エスニック横丁で待ってるわ」(戸塚省三)

 
1996年かあ。もう27年前かあ。今だとずいぶん変わっちゃってるんだろうなあ。東京の路地裏も。前世がニャンコのワタシは、路地裏が大好き!タイトルに惹かれて読みましたっ!♪(=^・^=)
 
「おーい、東京はスゴイことになっているぞ。大久保、池袋西口裏通り、根津、南千住、北品川、月島、帝釈天西荻窪…下町銭湯ツアーから東南アジア横丁のグルメ漫遊まで、ディープな路地裏探検」。そのエッセンスを紹介しよう。

 

・東京の地図を広げ、二十騎町、納戸町、鷹匠、そして菊坂だとの、団子坂だなんてという地名を目にすると、そのなんとも抒情亭なかつ叙事的な響きにいつのまにか感動し、溜め息さえ出てくる。すると東京への旅心がムクムクとふくらみ始め、ひょっとしたら一度くらいは、東京の町を表も裏もぐるっと走ってみるのも悪くはないぞと、そんな気になってしまった。狭い日本の道路には、ホンダのビート。軽自動車といえども、これこそ「乗って半畳、停めて一畳」という日本の伝統精神でもって二十一世紀のモータリゼーションを先取りしたクルマ、これならいける。てなわけで、ちっちゃなクルマに乗って東京の路地裏観光にでかけることになった。こんな具合に始まったのが、東京路地裏観光というわけである。

 
 
「質屋入門【谷中・根津・千駄木界隈】」
 
・うちは明治40年の創業で、店もその時のまんまですよ。あたしで三代目。質屋ってのは、地域産業なんですよ。それも地域密着型ね。お客はほとんどがこの近辺の人ですから。それでね、長年やってるとお客の懐だけじゃなくて家庭の事情までわかっちゃうわけですよ。そこがね、サラ金とは全然違うところで、また、そうでなけりゃやってゆけませんよ質屋は。だって本来は福利厚生の仕事なんですから。極端なこといえば、生活指導まですることだってあるしね。夫婦喧嘩の仲裁とかもね。ま、お客の財布の健康状態をも知ってるわけでね。
 
屋に来る人は金はないけど物は持っている。物持ちなんですよ。ところが、サラ金に行くのは、金だけじゃなくて物もないんだから、はっきり言ってオケラの人だね。質屋はある程度の蓄財がなければ通えないわけですよ。つまりお客にそれだけの精神的余裕があるってとこが、サラ金と違うところだね。当座は現金はないけど、ゆとりはある。だから、店に入って来た時に顔で分かりますよ。とにかくね、質屋通いをして自殺したとか、夜逃げしたって人は一人もいないんだから。
 
 
エスニック横丁で待ってるわ【大久保界隈】」「梅は咲いたか、モンスラはまだか?【巣鴨地蔵通り商店街】」「目黒の蛸と虫【目黒不動尊界隈】」「柳橋の怪人【隅田川花町界隈】」「人生に必要な知恵はすべて路上で学んだ【渋谷センター街】」「東京だよ、まゆみさん【南千住三ノ輪商街】」「東海道の路地裏【北品川商店街】」「ちょっと島まで【佃島・月島商店街】」「深川おでん物語【白川商店街あたり】」「天国への抜け道【麻布界隈】」「東京のいちばん南の海と空【羽田穴森神社界隈】」「路地裏ふらんすコレクション【下町・山手総ざらい】」「路地裏グルメツアー【合羽橋向島〜春日〜新大久保】」「グランド銭湯ツアー【月島〜向島日本堤】」「葛飾の真実【小菅・東京拘置所柴又帝釈天】」「路地裏からの手紙【北区・荒川畔界隈】」など。

 

約60年の人生、いろんなことをやってきたけど、質屋は行ったことがないなあ。一度くらいは行ってみたいなあ。オススメです。(・∀・)♪