「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「縄文文化が日本人の未来を拓く」(小林達雄)

最近、ハマっている縄文時代の本。もっともっと知りたくて関連本を読みまくっています。こんなの学校では習ってなかったよねー!?(・∀・)
 

縄文文化のなにがすごいのかーーこの1冊でわかります!」そのエッセンスを紹介いしよう。

・日本文化は、今も世界的に注目されています。それは注目する個性、縄文時代という、1万年以上にわたる自然と共存共生した歴史です。縄文から続く文化的遺伝子というのは何だろう何だろうと思っていましたが、あるとき、ぱっとひらめいて、それは言葉だと思いついたのです。縄文の1万年というのは長い時だけが過ぎたのではなくて、そのときに文化的遺伝子というものがいっぱい生まれていて、その中のいくつかが大和言葉を介して現代にまでつながってきているのです。
 
日本列島を舞台とする人類の歴史は、少なくとも3万年以上前野旧石器文化まで遡ることができます。そして約1万5000年前、土器の製作、使用が始まったのです。まさに遊動的生活とは一線を画した定住的な営みの証であり、人の歴史が第一段階から第二段階へと進んだ新しい幕開けを告げるものです。まさに「縄文革命」といえるものです。
 
・縄文定住革命は、「狩猟、漁労、採集」という縄文の三本柱によって達成されます。まずは寝起きするイエ(竪穴住居)をはじめ、食料を貯蔵するための穴や小屋、共同作業やオマツリをする広場、そしてゴミ捨て場、共同墓地まで、それはいずれも自然界にはないものであり、すべてが縄文人の手によって造られた人工物です。つまり、ムラは縄文人が手ずから生み出したモノであふれ返り、新空間へと一変します。われわれはもはや動物ではないという人間意識がかき立てられる契機を得たのではないでしょうか
 
縄文人はムラという場所から、ハラからヤマ、そしてソラを定点観測するようになります。例えば、ゼンマイとワラビは同じようなものですが、ゼンマイは日陰を好み、ワラビは日向を好む。定住するようになって、ハラの中でゼンマイやワラビがあった場所の情報が頭に体系的に入ってくるようになる、また、いつ頃になれば、芽が出るといった季節とのつながりまで頭に整理されるようになります。
 
・縄文は、自然を利用しながら、これは食べられる、これは食べられないという情報の蓄積をどんどん増やしていって、食糧事情を安定させていきます。私はそれを「縄文姿勢方針」と呼んでいます。
 
・世界中の焼き物の器は、だいたいサラダボウルみたいなものを原型として、ちょっとしたバラエティがあったり、大小の大きさの違いがある、というのがほとんどです。しかし、縄文土器はそうではない。器としての役割を徹底的に追求しないのです。それは縄文火焔土器。土器の口縁の部分に突起が付くのです。また、なみださせて、山あり谷ありのギザギザにする。出し入れの邪魔になる。まさに器としては無用の長物です。だから日本でも、縄文時代の終わって弥生土器になると、口縁はまっ平になります。こんな土器は世界中を観ても、古今東西を見渡しても、縄文土器しかないのです。
 

その他、「日本語の「オノマトペ」は縄文の中から生まれた」「狩猟採集は1日2〜3時間の労働で余裕だった」など。