「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「僕の散財日記」(松任谷正隆)

最近、少しだけハマっている、松任谷正隆さんの本。あのユーミンのだんな。ユーミンの私生活がチラッと見え隠れするんだけど、やっぱりオフは普通の女性なんだよね。あたりまえだけど。(笑)
 
 
買い物は戦いだ、自分自身を切磋琢磨していくための――。お洒落でお馬鹿な中年になるための買い物術指南。読むと欲しくなる」そのエッセンスを紹介しよう。


今日はいいことがあったから、がんばったから、と理由をつけて買い物をするのが好きだ。高額なものを買っても、後ろめたさを少しだけ吹き飛ばしてくれるような気がする。女の子みたいだって?買い物に女も男も関係ない。勢いが大事なのだ。
 
 
 
【かみさんからのプレゼント】
 
 
「あの編みかけの物なあに?」「ばれた?ばれて当たり前よね。一緒に住んでいるんだもの。隠れて編物が出来たら魔女よね?」そしてこう付け加えた。もうあげるもののネタが尽きちゃったからね」そういえば、あと2週間で僕の誕生日だった。ついでにいうならついに大台に乗る。ついに50になるのである。完成形はロングマフラーだと言う。アルパカのいい毛糸があったから編んでいるのだと言う。
 
・大事なものはとっておく。ツートンカラーのそのマフラーはあまり出番もないまま長い間箪笥の中で眠っていた。僕の中で間がさしたのはそれから3年くらい経ったある日のことだ
 
かみさんはコンサートをクリスマスの夜に船を借り切ってやろうと思いついた。ライブはその中のひとつのイベントだけど、船の中でいろいろなアトラクションがあってもいいんじゃないか。例えばオークションとかね。で、何を血迷ったのか、僕はこのマフラーを出したら受けるだろうと考えたわけだ。彼女がなんと言ったか覚えてはいない。話したことは確かだけれど、やっぱり傷ついていたんだろうか。僕には彼女が面白がっているように見えていたんだと思う。そして想像もしなくほどの人気で、確か7万円くらいのプライスがついて、オークションは大成功、大人気のうちに終了したのである。
 
さて、僕は取り返しのつかないことをした、どう考えても人でなしだ、ということに気付いたのはそれからさらに数年経ってからであるというより、しばらくはそのマフラーの存在すら忘れていたということだ。もっと悪いね。しかし、思い出したとき、僕は今までの自分の犯した中で最も重い罪だと思うようになった。当然だろう。人の好意を何だと思っているんだ、大馬鹿者だ。それ以後、何かあるにつけその話をして歩いた。後悔しています、と。僕にとってはそれが一種の懺悔でもあったわけだ。ところが。その話がどこでどう伝わったのか。落札者の元に届いてしまって、それを返却してくれる、というではないか。それはある日事務所に届いていた。ひどく嬉しかったけれど、今度は別の意味でまた疚(やま)しい気持ちになった。
 
 
「ホンダのモンキー」「特注のトートバッグ」「バンジョーなど。いいなあ。ワタシもギターの散財日記は、いっぱい書けるなあ!書いてみようかな。オススメです!(・∀・)