「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「人名の世界地図」(21世紀研究会編)

 

この本はいいなあ!オモシロイなあ!新書で440ページってボリュームあるよね〜!人名を通して、世界を見てみよう!
 
 
カラヤンアルメニア人、バーンシュタインはユダヤ人となぜ分かるのか。それぞれの文化、民族を背負った名前の不思議をご紹介!」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
名前は肉体、霊、影と同等のものだとしていたのは古代エジプト人だ名前を記すことで永遠の存在が約束されるものとして、記念物のそこここに象形文字ヒエログリフで残した。そして彼らの願いのとおり、数千年の時を経た現代でも、その人物が存在したことを世界中の人が知ることとなっており、名前によって生き続けている。
 
親は子供たちに、将来を夢見て、最良の名前をつけようとする。あるいは、アフリカの一部地域のように、その子が生まれたその時を忘れないために、たとえば「税金」税金を払いはじめたときに生まれたから)と名付けられることもあるという。
 
 
・外国人と出会った日本人は、さまざまな記録のなかで、彼らの名前の表記を工夫してきた。日本語の発音にない音と格闘しながら、カナや漢字を駆使して表記を試みた。そして次に関心をもったことが、自分たちの名前に意味があるように、外国人の名前にも意味があるだろうということだ。
 
・プロゴルファーのタイガー・ウッズTiger Woodsはの姓ウッズは「森に住む人」ということだ。イギリスの演出家ピーター・ブルックPeter Brookのブルック「小川」を意味する。そのbrookに当たるドイツ語はバッハ bachだ。音楽家のバッハも同じ綴だ。彼の名の語源には海辺」「心付け、おひねり」など、諸説があがっている。
 
・背が高いでのロングフェローLongfellow(のっぽ)若いからヤングYoungというくらいならまだよいが、キャメロンCameron(曲がった鼻)ケネディKennedy(醜い顔)は、そのような奇妙なあだ名が姓になってしまったものの代表である。
 
マクドナルドMcDonaldマッカーサーMacArthurのようにマックMc.Macとはスコットランドの高地ゲール語「〜の息子」を意味する。つまり、マクドナルドは「ドナルドの息子」、マッカーサーは「アーサーの息子」ということだ。
 
「恒雄」と名付けられた子どもは、ふだんは何も意識していないが、これがガンジス川の漢字名、恒河由来の名前だと知れば、人名がたどった2000年の道のりと親の願い、希望に思いを馳せることになるのではないだろうか。
 
中国ではかつ、自分の名前が他人に知られると禍いが降りかかるとか、他人の実名を直接呼ぶのは非礼だという考えがあったのだ。中国人は、本名以外にいくつもの名前をもっていた。それは実名敬避」(相手の本名を口にするのは失礼なので避ける)の習俗による。これは古代中国以外にも世界のあちこちでみられたというが、相手が高貴であればあるほど、直接身体に触れてはいけない、という考え方の延長線上にある精神的タブーである。
 
・ところで、アフリカ人には双子が多い日本の双子の出生の頻度は150件にひとり、欧米では100件前後にひとりだが、アフリカ内陸部になると50件に一人よりも多いのだという。
 
「はじめて外国人の名前と出会ったとき」「名前にこめられた意味」「聖書がつくった人名の世界地図」「ギリシャ・ローマの伝説」「花と宝石に彩られた女性名の反乱」「ケルト民族は生きている」「バイキングたちが運んだ名前」「名前でも迫害されたユダヤ民族」「姓氏でわかった中国3000年史」「先祖の名とともに生きる朝鮮半島の人びと」「アジア・アフリカの人名地図」「アッラーの御名と生きるアラブの人びと」「黒人奴隷に押し付けられた名前」「人名は「意味」の宝庫」など。

「名前」をキーワードとした世界史だね。外国人の名前をきいたときのイメージが変わるね。超オススメです!(・∀・)