「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「あたらしい哲学入門 なぜ人間は八本足か?」(土屋賢二)

全作品読破を目指している、哲学者の土屋賢二センセイ。エッセイはめちゃめちゃ面白いんだけど、この本は、珍しく哲学の本。サブタイトルがすごすぎるっ!♪
 
「ツチヤ先生の、お茶の水女子大学で学生の人気を集めた初心者向け講義をここに再現! 「火は消えるとどこへ行くのか」「毛が何本抜けたらハゲなのか」「なぜ空は青いのか」「人生は無意味か」など、さまざまな“哲学的問題”を思いもよらない方法で次々に解いてみせ、哲学の核心に直接導く新しいタイプの本格的哲学入門です。「一点のくもりもなく哲学について分かっていただけることを目指しました」(ツチヤ先生)」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
・哲学の主張は哲学者によって違うんですけど、何が哲学の問題かについてはほぼ一致しています。代表的な問題を挙げると「存在とは何か」「時間とは何か」「事実が成り立っているとはどういうことか」「心と身体はどう関係しているのか」「人間は自由か」「いかに生きるべきか」「2+3=5はどうして正しいと言えるか」「われわれはものを知っていると言えるか」などです、これらの問題に共通しているのは、事実をいくら集めても解決できないということです。そもそも事実とは何かということ自体、哲学の大きい問題なんです。
 
・だいぶ前、テレビである芸人が、裸の看護婦さんが出てくる夢を見た」と言ったんですよね。それを聞くと、裸なのなぜ看護婦さんだということが分かったのかという疑問が起こりますよね。この疑問が立派な哲学の問題なんです。
 
・ぼくは哲学にはちゃんとした答えがあると思っています。もしも答えることができないのなら、なぜ答えることができないのかという根拠があると思うんです。
 
「なぜ人間は八本足か?」問題自体が間違っているという考え方を一番はっきり主張したのはウィトゲンシュタインというい二十世紀の哲学者です。多くの哲学者も認めていますけど、この人は哲学の天才だと思います。
 
さくらももこ「土屋先生の文章は夏目漱石以来の名文だ」とホメてくれたんです。スゴいでしょう?何がすごいのかわかりませんけどね。よく聞いてみると、さくらさんは、夏目漱石とぼくの文章しか読んだことがないと言うんですよ。
 
・なぜ星が輝くかを教えておくれ
 なぜツタがからまるのか教えておくれ
 なぜ空が青いかを教えておくれ
 そうすれば、なぜわたしがあなたを愛するかを教えよう
 
 星が輝くのは核融合のため
 ツタがからまるのは屈性(植物が曲がって成長する性質)のため
 空が青いのはレイリーの光散乱法則のため
 あなたを愛するのは睾丸ホルモンのため
 
「ロウソクの火は消えるとどこへ行くのか?」「二人の泥棒が煙突を降りて出てきた、一人は顔が真っ黒に汚れている。もう一人はまったく汚れていない。さて、顔を洗うのはどっちだ?」「ゼノン=物体が運動することはありえない?」「人生には毎日奇跡が起きているのか=人生は生きる意味があるのか?」など。

 

いいなあ、哲学って。ちょっと他の本も読んでみようかな。オススメです。(・∀・)