「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「わたしはいったい、何と闘っているのか」(つぶやきシロー)

 

お笑い芸人のつぶやきシローが、小説家になっていることは、あまり知られていないよね。この本の表現力がすごかったっ!!!(・∀・)

 

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さてこの本もスゴいよー!オモシロイよー!(・∀・)

「家に遊びに来た長女の彼氏にいいところを見せるために考えたヘネシー作戦とは?息子を野球とサッカーの史上初の二刀流に育てるための前代未聞の秘策とは?そして、念願のスーパー店長への長く険しい道の果てに待っていた、予想外の結末とは?伊澤春男、45歳。スーパー勤務。一見平凡な日常は、きょうも彼の脳内で戦場と化す。甘えも嫉妬も憤りも悔しさも、すべてを強がりのオブラートに包み込んで、男は深夜、なじみの定食屋のカツカレーを全力で喰らい尽くす。きょうも、妻が、娘が、息子が待っているはずの我が家が遠い―」そのエッセンスを紹介しよう。

 

・小梅は明日始めて、父親である私に彼氏を紹介するのだろう。自分が女性であることを発表するみたいで恥ずかしかったのだと思う。
 
結婚と飲みの誘いはタイミングが大事だ。
 
「それだけ食えれば大丈夫だ」店のおばあちゃんが、怖い顔をして言った。
 
・(吉田大助)日常生活に溶け込みすぎていて気付かない、けれど指摘されればウンウン頷くことになる「あるある」を朴訥な栃木弁のリズムに乗せて届けるー唯一無為の芸風で国民的知名度を誇るピン芸人つぶやきシロー
 
家長でありながらも家庭内では若干立場が弱い&いじられがちな春男のこじれた自意識。心の中には言葉(実況中継&妄想%セルフツッコミのモノローグ)が溢れている。気まずさ」を導くための「空気」の演出とコントロールお笑い用語でいうところのフリとオチの構成力は、小説表現においても強力な武器となっている。
 
・この著者はとにかく目がいい。耳がいい。
 
この主人公の最大の魅力は何か。それは過剰な自意識からもたらされる、セルフモニタリング機能にある。辛いことを考え始めたら、弱めに自虐して想像力を遮断する。ちょっと落ち込むことがあったら、自分で自分の機嫌を取る方向へ想像力をシフトする。自分の言動が周りをヘンな空気にしてしまわないかどうかシミュレーションし、相手のリアクションを敏感にキャッチする。
 
「70人前のそうめんの悲劇」「世界初の野球とサッカーの二刀流」「イカの刺し身の半額シール」など。

又吉直樹よりも表現力があると思うなー!♪ある種の天才だよね〜!オススメです。(・∀・)