この本は、感動した!このストーリーに、意外性に。タイトルに、そしてつぶやきシローが書いたということに。(・∀・)
「いま、俄然注目を集める「地味な天才」つぶやきシローの初小説!「こんな親子いたらいいなぁ」。そんな気持ちで2年間、ひたすら書き続けました。「つぶやきシローをデビューから知っているが、ついに本気を出した模様!もっと早く出せよ」 by 伊集院光」そのエッセンスを紹介しよう。
・「テレビで懐かしい曲を昔のまま歌ってほしいのに、 歌手が自分の中で飽きてしまったのか、 変なアレンジを加えた歌い方をしていた時と同じくらいガッカリす る」
・「パンチパーマで職務質問しなくても職業がわかる人が出てきた」
・「普通のお寿司屋さんより、 ベルトコンベアの機械を使っている分こっちの回転寿司屋のほうが 高いんじゃないか」
・「こうやって次から次へと流れてくるだろ、 こういうのをコース料理っていうんだぞ、覚えておけよ」
・「ビデオテープのケースに入っているシールを、 いざという時のために集めていても、 もう捨てようと思うに違いない」
・「お金を拾うとき、街の監視カメラをチェックし、 私服警官はいないか、不自然なヘリは飛んでいないか、 ビルの屋上から自分に銃口が向けられていないか、 横断歩道の白い所を数えながら歩いている人は、 最後に斜めに切ってある短めの白い所があったらカウントするのだ ろうかなどと、いろんな事に注意を払うと、 手から手へ隠して健太に渡した」
・「かぐや姫の竹を切ったおじいさんってすごいな、 ぎっりぎりだぜ。ちょっとずれれば人殺しだぜ、ぎっりぎりだぜ」
・このミルロボは、正義の見方じゃないぞ、お前の味方だ。 お父さんと一緒だ。絶対お前を助ける。 お前を泣かすやつは許さない。でもお前が大きくなっていって、 そのうちミルロボを忘れたり、壊したりして裏切っても、 ミルロボは怒らない。それでもお前の一番の味方だ。
・「去年はトースターだし、その前はフライパンだし、 ぼくのプレゼントっていうより、 家族の生活に必要な物ばっかりで……」「ばっかりで?」「… 嬉しい」
・「脱皮したんだろう」「脱皮?」「この前学会で発表があった。 昆虫が脱皮するように自転車も脱皮するらしい」
・「麦茶Gメン、 新しい麦茶のパックにしてもよろしいでしょうか?」「どれどれ、 やっぱ10回超えるときついか?」「まだ9回目ですが、 もう限界だと思います」「何で限界って決めつけるんだい?」
・「刑務所って書いてドバイって読むんだ。いいぞドバイは、 成功者しか入れないからな。逆にお金の事なんて考えないのさ。 毎日勝手に御飯が出てくるし、 修学旅行みたいにみんなざこ寝して笑って暮らしているんだ」
・「お父さん、カツ丼2種類あるよ」 そこにはカツ丼と上カツ丼が書かれていた。「下カツ丼はないんですか?」「はい?何ですかそれ?」
・「帰れ!何のために学校に行っているんだ、勉強じゃないぞ、 我慢だ。社会に出ると我慢しなくちゃいけない言ばかりだ。 自分の自由な時間を我慢して会社に8時間いなくちゃならないとか 、集団行動の我慢、年功序列の我慢、 いろんな我慢を教わっているのに、もうギブアップか。 そんなガマンできない子に育てた覚えはないぞ」
・「『実るほど 頭を垂れる 稲穂かな』は、耐えられていないだけだ。怪我の功名だ。 いくら実っても真っすぐ立っている芯の強い稲穂になれ、 1本だけ上を向くから目立って、スズメだけでなく、 いろんなやつが寄ってくるようになるから清濁併せ呑んでやりな」
「肉の吉川号」「オシッコごまかし屋」「 たまり醤油へのこだわり」「審査料5万円」など。
映画「ライフ・イズ・ビューティフル」を彷彿させる。ダメおやじの愛情と解釈力。いいよなー!この昭和感っ!ぜひ映像化してほしい。「醤油の謎」がドラマチックだなあ。超オススメです。(・∀・)