「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「捨てる女」(内澤旬子)

2年前のコロナ禍が始まったころから、いろんなモノを捨ててきたけど、まだまだモノがあるよね〜!あふれてるよね〜!「断捨離」しなきゃ!って思ってたときに、まさにドンピシャ!この本に出会いました!「てる女」じゃないよー!「捨てる女」だよー!♪(笑)
 
 
なんでも貰う拾う集める貯める暮らしから、捨て暮らしに一転したあたしの人生。捨てるものがなくなったそのとき、雲水のごとく自在になるのか、それとも真っ白い灰になって燃え尽きるのか、さっぱりわからないまま、今はとにかく捨て続けるしかないのでありました」生活道具や家具などから自ら長年蒐集してきたお宝本まで大放出する捨て暮らしエッセイ。本の雑誌大好評連載「黒豚革の手帖」、ついに単行本に」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
イラストルポライターという、長々しくもカタカナばかりの肩書きを、つい先頃まで名乗っていた。あわよくばカッコイイ仕事と勘違いさせようと目論んでのことであるが、本当のところは深い意味はない。しいて邦訳すれば出版関係の仕事ならばなんでもできます/やります」になるだろうか。夢も希望もたいしてなかった。仕事があればそれで良かったので、実際には二人分の働きを一人でするため。取材時間も納期も二倍かかるという、編集者にとってもこちらにとっても阿鼻叫喚地獄が待っていたんだが。
 
・不思議なもので、ホルモン療法を止めてからも、部屋のカオスはもちろん、ごちゃごちゃしたところ、風通しの悪い日陰、地下などにいると、発作とまではいかないまでも、いやーなカンジに襲われ、息苦しくなってしまった。そしてこれまでモノがなんにもないガラーンとした空間なんて、怖くて住めないのかと思っていたのに、一切の音が遮断された、ホテルの部屋のような、現実味のない空間が大好きになってしまった。さようなら、見せる収納、マータイさん
 
まだまだ使えそうなものもなんもかんも、捨てまくることにした。三年以内に着手できないもの使わないものは、いらん。だって三年後に生きてるかどうかも、全然わかんないしぃ。仕事道具だけでなく日常品もロックオン。ううん、それだけじゃない、近頃は食いモノや生活習慣あたりまでも射程内に入れてみた。
 
突然いかずちに打たれたかのように心の中のmottainaiマータイさんと決別し、今日もなにか捨てられるものはないかと部屋を眺めまわす日々
 
コラムニストの能町みね子さんが生まれたときの身体の性別は男。タイで男性器を女性器に作り変える形成手術をしている。普段は彼女が男性だったことを忘れがちだ。しかしあのときは一緒にゲイの男子二名とともに来たということもあり、豚と遊んだ後、座敷にみんなで座って、改造した身体の話になった。
 
・あたしはあたしで、乳癌でおっぱい切り取ってシリコン入れているので、なんか形が気に食わない。彼女は彼女で、作った女性器が「ちゃんとしてるのかどうか」疑心暗鬼になっている。なぜかその日は、同席の二名もゲイだし、夏で薄着だし(?)ってことでぺろーんとおっぱいをみんなに披露しちまった女の人のおっぱいなんて見たことないから、わかんなーい。いいんじゃないのお?それで」とゲイ男子は心の子底からどうでもよさげ。「うん。全然いいんじゃないですか。それより私のま✕こがどうも……」えー。もう、そんなに気になるなら、あたしの見てみるかい?標準かどうかは知らないけど。と、能町さんと女性器を見せ合うことになってしまったのだった。へええ、ほおう、えええっ、と、お互いの形質の違いをあれこれ発見したりしたんだが、そこはさすがに個人情報なので割愛。素敵な体験でありましたよ。

 

なーるほど。(笑)映像が浮かんでくるなあ!ワタシも鼻を潰してシリコン、入っていたからねー。飛び出ちゃったからいまはないけど。(笑)ワタシも「捨てる男」になろうかな!?オススメです。(・_・;)