「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「かんたん短歌の作り方」(枡野浩一)

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「書く歌」「声に出して歌う歌」がある。両方やってきたけど、やっぱりワタシは「酒場のギター弾き」「声に出して歌う歌」がいいわー!!!(・∀・)
 
さてこの本。「今の言葉で作る「かんたん短歌」。感嘆するような表現を選び、並べるのは難しい。でも何かを言いたいときに、短歌のリズムなら思いが伝わる!」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
・かんたん短歌をつくるのは、なぜむずかしいか?……理由は、簡単です。自分の考えを、簡単な言葉だけしかつかわずに、わかりやすく表現するためには、とてつもないテクニックが必要だからです。そんなあたりまえのことを、私たちはつい忘れてしまう。むずかしけな言葉ばかりをつかった、何度読んでもよくわかならい表現のほうが、なんとなく上等なのではないかとカンチガイしてしまうのです。
何度読んでもよくわからない表現なんて、本当は、失敗作なのではないか?むずかしげな言葉でしか話せない人って、本当は、頭が悪いのではないか?むずかしげな言葉で書かれたものを簡単な言葉にしてみたら、中身はからっぽなのでは?……そんな素朴な疑問から、かんたん短歌はスタートしています。
 
旅先じゃあんなにいいやつだったのにまたジャイアンジャイアンになる(石川誠壱)
 
・面識はないけどきっと寅さんはお女になってもつらいと思う
 
・好きな人いない時にドリカムの謡はただただうっとうしいだけ(柳澤真実)
 
君なしで過ごす季節は寒すぎてイザムのいないSHAZNA以上に
 
・十九年風呂にも入り慣れてるし何も考えず全身洗える
 
・1年に1度きけるかきけぬかキミのオナラはスーパープレミアム
 
・「また」っていつ?!直接聞くのはこわいので心の中でつっこんでみる(津呼)
 
・絶対と言えるコトなど絶対にないってコトは絶対言える(むらやまじゅん
 
・生でしたい日もあるだろう「生まれたくなかった」なんて言ってくれるな(藤井裕)
 
飛び降りるわけではなくてかなしさを見下ろすために屋上へゆく(白川ユウコ)
 
・「あさがおは夏の花っていうよりか小学生の花って感じ」(枡野浩一
 
・「シタいだけ?それだけなのね」と吐(ぬ)かしてる まったくもっておっしゃる通りで(ロクロウ)
 
・泣き叫ぶ女を置いて部屋を出る めんどくせえな どうしたものかと(ロクロウ)
 
・したいだけ?それだけなのねと怒るなよ「ハイそうです」と言いそうだから
 
・したいだけ?それだけなのとナジるのは「ちがう」と言ってほしいんだろう
 
・好きなのはからだだけかと訊く君にそのとおりだと伝えるべきか
 
・「セックスが目当て」だったらまだマシで今じゃそっちのほうも勘弁
 
・背中いたいと言ったらさすってくれるかな でもほんとうにいたいのは胸
 
・かっこいいこと言うけれど塩酸の雨でも君は迎えにくるかい?
 
・夕暮れは飼えない猫を空地に残し走って帰るようにせつない(森永晶)
 
・「面白いことを書く」から面白いのではない、「面白く書く」から面白いのです。
 
・飛べ!愛と勇気だけしか友達がいないアンパンマンの孤独よ(枡野浩一
 
・想像を絶する事件投げつけてわたしの出来をチェックする神
 
・番付は横綱 流した涙だけ強くなれるというのであれば(天野慶
 
・遠足は行かなくていい そのかわり前日のあの気持ちだけでも(天野慶
 
いつまでもきれいに咲いたままでいる造花に生まれなくてよかった天野慶
 
・もろいとき赤えんぴつの先ほどの弱いちからで折れていたんだ(杉山理紀)
 
・夕立にかくまわれている二人には話すことなどなくてもよくて(杉山理紀)
 
・「殺人の計画なんて後にしてサザエさんでも一緒に見よう」(加藤千恵
 
・一緒にいいたいことを失って二番もさん番も意味を持たない(加藤千恵
 
・ポケットもタイムマシンも興味ない ドラえもんよりあなたが欲しい(加藤千恵
 
いつだっておんなじ技でやられてるバイキンマンにわたしがだぶる加藤千恵
 
・引き出しを開けても出ないドラえもん 余計なものが詰まりすぎて(加藤千恵
 
・この煙草あくまであなたが吸ったのね そのとき口紅つけていたのね(佐藤真由美
 
・当然のように一つの食べ物を分け合いながら別れ話を(佐藤真由美
 
・「風邪ひいた」と言っても「なんで」と言うくせに別れる理由は訊かない男(佐藤真由美
 
・「帰りたくない」は帰れる場所のある女のセリフだから言わない(佐藤真由美
 
・電話線 男 トモダチ 切るものがもうなくなって脚を見ている(佐藤真由美
 
・校門で待ち合わせ君がかけてくる渡り廊下のすのこの響き(柳澤真実)
 
SMAPと6Pするより校庭で君と小指でフォークダンスを(柳澤真実)
 
・雨のなか手紙を胸の中に入れポストに走る少女を見ました(柳澤真実)
 
・ケータイの普及のおかげで突然に女便所で振られた私(柳澤真実)
 
・公演で遊んではいられないけれども私達にはセックスがある(柳澤真実)
 
・ほしいのは勇気 たとえば金色のおりがみ折ってしまえる勇気(天野慶
 
・夕方は夕方用の地図がありキヨスクなので売っております(天野慶
 
・傷ついたほうが偉いと思っている人はあっちへ行ってください(加藤千恵
 
・被害者になるのが上手なんですね 特技の欄に書けばいいのに(加藤千恵
 
・三回も食事したからバレてるよ 生春巻とわたしが好きね(佐藤真由美
 
・やれそうと思われたのは悔しいが事実やったんだからまあいい(佐藤真由美
 
ハンサムなしょくぱんまんを好きになるように娘は育てるつもり(佐藤真由美
 
・女の子らしいと思い高2までイチゴが好きなふりをしました(佐藤真由美
 
口にしたとたんにそれじゃ足りなくて嘘になるから好きと言えない佐藤真由美
 
・モノクロになった世界に自分から色をつけ始めていく勇気(佐藤真由美
 
・だいじょうぶ 急ぐ旅ではないのだし 急いでないし 旅でもないし(枡野浩一
 
こんなにもふざけたきょうがある以上どんなあすでもありうるだろう(枡野浩一
 
・結果より過程が大事「カルピス」と「冷めてしまったホットカルピス」(枡野浩一
 
・殺したいやつがいるのでしばらくは目標のある人生である(枡野浩一
 
・わけもなく家出したくてたまらない 一人暮らしの部屋にいるのに(枡野浩一
 
・書くことは呼吸だからいつだってただただ呼吸困難だった(枡野浩一
 
・気づくとは傷つくことだ 刺青のごとく言葉を胸に刻んで(枡野浩一
 
 
枡野浩一のかんたん短歌blog

 

また五行歌、作ろうかな。そのためには恋をしなきゃ。オススメです。(・∀・)

 

 

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