「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「うろんな客」(エドワード・ゴーリー・柴田元幸 訳)

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この絵本はスゴいわー!深いわー!!「うろんな」は 「不確実な、疑わしい、乱雑な」のことなんだって!!!知らんかったーー!!!(・_・;)

 
「カギ鼻頭のヘンな生き物がやってきたのはヴィクトリア朝の館。とある一家の生活の中に突然入り込んできてそして、それから…。白黒の、タッチの強いペン画と、文語調の短歌形式の訳が、古色蒼然としたヴィクトリア風館の雰囲気を、うまく醸し出している。明治時代の翻訳本のようなレトロ感も魅力。原文はゴーリー得意の、脚韻を踏んだ対句形式。どのページの絵も、これまた芝居の名場面のようにピタリときまって、子ども大人共に楽しめる絵本」その中身ではなくて、解説を紹介しよう。
 
 
・この本のタイトルになっているキャラクターは、ある家族のなかに紛れ込むわけだが、その家族のうちの誰よりも小さい。はじめは変てこは見かけだし、言葉も理解しない。そして時が経つにつれ、欲張りに、そして破壊的になっていく。本のページは破り取る、やたら癇癪を興す、眠ったまま歩き回る……。なのに誰も、この生き物を追い出そうとはしない。家族はみな、一貫して、諦念に彩られた受容ともいうべき態度を示しているのだ。この〈うろんな客〉は誰なのか?最後のページで、一気にそれが明らかになるー
 
ーというような奴がやって来たのが十七年前のことで、今日に至ってもいっこうにいなくなる気配はないのです。
 
というわけでアリソン・ルーリー(児童文学研究者)のあざやかな読み解きによれば、〈うろんな(あやしげな)客とは、すべての子供の比喩にほかならない。現実の子供の奇っ怪さをあらためて実感させてくれる効用すら、この読みによって加わるのではあるまいか。

 

うーん……スゴい比喩だなー!深いなあー!きっとニャンコも当てはまるだろうなー!超オススメです。(・∀・)

 

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