「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「落語家論」(柳家小三治)

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落語家論 (ちくま文庫)

落語家論 (ちくま文庫)

 
落語が好き。最近、ナマの高座、聞いてないなあ!久しぶりに寄席に行ってみるかなあ!「いや、密になるから止めたほうがいいよ、よせ!」(笑)お後がよろしいようで。(笑)
 
さて落語会の大御所、柳家小三治師匠。もう81歳なんだね〜!「ホントにいいのかなあ、本なんかにしちまって。これは今さかのぼる二十年以上前に、頬輝かせて噺家になったばかりの諸君へ向けて書いたものです。師匠の姿に学んだこと、修業のいろは、楽屋の風習のすばらしさ、人との出会い、筋を通すということ、旅、酒、言葉、歳…こんなに正直に書いてしまったことを恥ずかしく思いつつ、これはあの頃の私の心意気でもあります」そのエッセンスを紹介しましょう。
 
・まだ駆け出しの頃の志ん朝さんが、「お父ちゃん!噺てぇのァどうやったら面白く出来るの?」と、父子の間だから、さぞ秘訣を伝授してくれるだろうと思ったのだろう。
「ツマリソレハ、面白くやろうと思わないことだよ」志ん生師が答えた。
「落語はもともと面白くできてるんだから、素直にそのままやればいいのだ。それを無理に笑わせようとしたり、わざと面白くやろうとするからつまらなくなっちゃう」
 
・亭主の命日に仏壇にお線香をあげたが、ちっとも仏が喜んだ様子がない。それならてんで、カミサンが前をはだけて仏壇に見せると、お位牌が喜んだ。喜ぶわけです見せたものがオセンコウの十倍ですから
 
・相撲の世界には、三年先の稽古という言葉がある。あしたの一番をどう勝つかではない、三年先に花が咲くための稽古をしろということだそうだ。あした黒星でも、三年後にはそのひとつの黒星が白星二つになって返ってくるような稽古をしなくては。
 
・師匠小さんは放任主義である。「噺を教えて下さい」というと芸は盗むものだ。お前はオレの弟子なんだから、オレが高座でやっているところを聞いて憶えろ。盗め。憶えたら聞いてやる」口癖は「その料簡(りょうけん)になることだ」である。師匠からの噺の教訓はこの一語だけだ。盗め!面白くない!その料簡になれ!それぞれ簡単な言葉だけど、こんな難しいことはない。
 
「仲入り放送」「筋を通せ」「照代ちゃんの死」「明けまして」「春の小川」など。
 
あ〜!寄席に行きたい、行こうっ!オススメです!(・∀・)

 

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落語家論 (ちくま文庫)

落語家論 (ちくま文庫)