「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「下町酒場巡礼」(大川渉 平岡海人 宮前栄)

f:id:lp6ac4:20210222155910j:plain

4月で57歳になる。まさか……この世に「57歳」があるとは思わなかった……(笑)

 

長い人生の中で大好きだったお店の閉店に悲しんだことはたくさんある。神保町の「ピカ一」「さぶちゃん」「いもや」秋葉原「いすず」横浜・黄金町の「名物屋」、本郷三丁目の「福十八」など。その味はもちろん、空気感や空間の雰囲気が忘れられない……。

 

さてこの本。昭和の貴重な「下町酒場」の巡礼のドキュメント!この時点でも、だいぶ閉店しちゃってるなあ……行かねば。飲まねば!

 

「縁が丸くなったコの字のカウンター、木の丸いす、黒光りした柱や天井、掃き清められた土間、大型の木製冷蔵庫…。魅力的な主人やおかみさんと常連の客たちが、長い年月をかけ練り上げてきた空間に浸り、酔った。人が酔うのは酒ばかりではない。東京の場末、個性ある隠れた酒場46店を呑んべえ三人組が飲み歩く、これぞ「酒場愛好家」の必読書!第19回「雑学出版賞」受賞」そのエッセンスを紹介しよう。
 
・訪ね歩いているのは、居酒屋というより大衆酒場、飲み屋といった方がむしろしっくり来るような店ばかりだ。肴に刺身や焼き鳥もあるが、店によっては、ハムカツや豚の耳やしっぽ、名前も聞いたことがない馬肉の料理があったりする。アルコール類も酒やビールだけではない。焼酎、泡盛デンキブラン、ホッピーなども置いている。
 
「どこかにもっと強烈な個性を感じさせる飲み屋はないものか」そういう気持ちがふつふつと沸き起こり、裏通りを精力的に探索して、ほとんど雑誌などで取り上げられていない酒場に飛び込むようになったのだ。戦前から営業している下町の酒場に初めて入った時の感動は、忘れられない。縁が丸くなったコの字のカウンター、木の丸いす、黒光りした柱や天井、掃き清められた土間、大型の木製冷蔵庫……魅力的な主人やおかみさんと常連の客たちが、長い年月をかけ練り上げてきた空間に浸り、酔った。人が酔うのは、酒ばかりではないと知った。
 
酒場は、酒や肴はもとより、雰囲気も味わいたい酔っぱらうだけなら、部屋で一人、壁とにらめっこして安ウイスキーをがぶ飲みすればいい。あえて今、時代遅れの酒場に出掛けているのは、懐かしい場に身をおいて一献傾けたいからである。
 
「丸好酒場(墨田区東向島の手作り炭酸と牛もつ煮込みと世界一狭い便所」「弁慶(荒川区南千住)」「越後屋荒川区南千住)」「大はし(足立区千住)の牛煮込み」「大升(足立区千住)の精力増強山いもとジャンボ玉子焼き」「乙姫(台東区浅草)【閉店】」「味好(江東区亀戸)【閉店】」「くら島(港区新橋)」「佐原屋(千代田区東神田)」「えびす(ゑびす・江東区大島)」「喜美松(台東区浅草)」「神谷酒場(北区田端新町)【閉店】」「おせん(台東区上野桜木)【閉店】」「新潟屋(北区東十条)」「うちだ(葛飾区立石)」「大久保酒場(墨田区東向島)【閉店】」「大林(台東区日本堤)」「正ちゃん(台東区浅草)の煮込み」「天七(足立区千住)」「かづちゃん(台東区浅草)【閉店】」「阿波屋(江戸川区南小岩)」「斎藤酒場(北区上十条)」「大林酒場(北区十条仲原)【閉店】」「山田屋(北区王子)」「高木(北区滝野川)【閉店】」「まるます家(北区赤羽)」「大坪屋(荒川区南千住)」「大利根(荒川区南千住)【閉店】」「金太楼鮨の立ち食いコーナー(台東区東浅草)」「世界本店(台東区日本堤)【閉店】」「だるま(江東区門前仲町)」「大林酒場(葛飾区立石)【閉店】」「喜多屋(北区東田端)」「三楽(北区東田端)」「丸太ごうし(台東区浅草)」など。
 
泡盛と詩人・山之口貘高田渡「生活の柄」の元になっていたとは、不覚だった!知らなかった!(笑)

 

絶滅する前に行かなきゃ!酒飲みには、超オススメです。(・∀・)

 

f:id:lp6ac4:20210222155910j:plain