「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「武士道考ー喧嘩・敵討・無礼討ちー」(谷口眞子)

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この本は、ずーっと前からうっすらと疑問に思っていた疑問を解決してくれた!それは何かというと赤穂浪士曽我兄弟の仇討ちのような敵討ち、仇討、無礼討ちは、どのような価値観があり、なぜ武士の名誉だったのか!?ということだ。

 

武士の喧嘩・敵討ち・無礼討ちが意味するものとは? そして武士道とは何か?
武士と武士、武士と百姓・町人との、喧嘩・敵討・無礼討ちの豊富な事例を通して、近世社会の身分秩序意識、武士が考える武士道と「家」の名誉、そしてその変質を詳細に明らかにする」そのエッセンスを紹介しよう。
 
・武士社会はもはや存在しないが、西欧の騎士道と同じく、建武士団の道徳規律として生まれた武士道精神は、依然として残っている。武士は、武道のみならず書道などの学芸もおさめ、喜怒哀楽を抑える修練によって、品性の堕落を防ぎ、心の平安を保った。そして、義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義を武士道の徳目とした。武士道における究極的行為としては、切腹と敵討(かたきうち)がある。武士にとって、刀とは単なる武器ではなく、忠誠と名誉の象徴であった。このような武士の生き方は、他の階級に深い道徳的感化を及ぼし、武士道精神は日本人の民族精神、大和魂になった
 
・武士道にまつわる物語性を払拭し、武士の実像に一歩でも近づくために、本書では、喧嘩・敵討・無礼討ちという、3つの実力行使をとりあげる。江戸時代の武士は、常に武器を携帯し、城の警備や大名行列の警固にあたっていた。そして百姓一揆の鎮圧や、異国船来航に備えた海岸防衛など、有事の際に武力が発動できるようにしておかねばならなかった。したがって武士には、他身分とは異なる任務・義務が要求され、それゆえの特権もまた認められていた。武士の武力はどのような形で制約され、あるいは発揮されるべきか。その問題を考えるために、喧嘩・敵討・無礼討ちに着目していみたいのである。
 
武家政権の時代は程度の差はあれ、平時と戦時とを問わず、軍人統制が最重要課題の一つであった。戦時にそなえて、武士は戦いにいどむ勇気、あるいは死を恐れずに命をかけて戦う精神を、日頃から養っておかねばならなかった。しかしその一方で、政治的・法的・社会的に正当性を認められていない実力行使をすることはできなかった武士は武力を持ちながら、その発動については自己統制しなければならなかったのである。
 
「喧嘩両成敗法」という決まりがあったとは知らなかった!喧嘩の意味とか歴史ってオモシロイね。オススメです!(・∀・)

 

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