「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「簡易生活のすすめ」(山下泰平)

f:id:lp6ac4:20200820054638j:plain

コロナ禍のおかげで、部屋が片付いたり、粗大ごみが減ったりと、かなりシンプルな生活になっていった……といいたいところだが……。(笑)でも、軽くなったかなー!精神的にも、物質的にも、いろいろな面で!(・∀・)

 

簡易生活で「全人類の能力が開花」!? 明治時代に最強のライフハックがあった!

簡易生活とは、明治・大正・昭和初期に知識人や庶民の間で、密かなブームになった生活法である。「実用がすべて・簡易で簡素・余計なものは排除」気苦労が多かった明治人が残した、日々の知恵とは。可笑しくて役に立つ、教養的自己啓発書!」そのエッセンスを紹介しよう。


・明治時代の文化の中に、簡易生活と呼ばれるものがある。多くの人はそれは単純に『簡易な生活』と認識してしまい、簡易生活という考え方があったとは思えない。いわゆる忘れ去られた言葉であるが、かつては世間に知れ渡っていた夏目漱石も簡易生活社の実行者の一人で、殺到する訪問者に対処するため面会の日を木曜日と定めており、木曜会として有名だが、これも簡易生活のテクニックの一つだ。


・本来の簡易生活は「物欲に溺れず、簡素な生活を送り、思いやりをもって生きていこう」程度の意味だったが、これを受け入れた日本の人々は、独自の解釈をしてしまい、別方向へと進化させはじめる。初期の簡易生活者たちが、主に改善しようとしたのは次の3点だ。「衣食住を簡易にする」「交際を単純にする」「生活をより良くする」これらを実現するための行動が、簡易生活である。


・衣食住を簡易にするためには、技術を発展させなくてはならない。技術を発展させるためには、学習しなくてはならない。学習するためには、合理的で科学的な思考が不可欠だ。手に入れた合理的で科学的な思考で、生活の全てを改善してしまおう。交際を単純にするために、無駄な決り文句や連絡は排除する。病気になるなど時間の無駄で論外だ……というように、全てを簡略化しようと盲信していく。彼らにとって簡易生活は自分のまわりで起きていることを観察し、日々改善していく生活法であった。明治人は簡易生活を、世の中から無駄を排除し合理性を追求する道具として作り直したのである。

 

・それを実現するために、次のように行動する。「理屈で考えて合理的に判断をする」「最新鋭の便利なものは利用する」「機能を基準に物を選ぶ」「極力無駄を排除する」「他人の能力を発揮させて活用する」簡易生活は過去の文化や雰囲気を知るための良い材料になる。


・簡易生活は、実用的なものである。実は「生活」という概念が登場したのは、明治時代のことである。当初は観念的な意味で使用されていた。今と似た意味で使われるようになったのは、明治30年あたりに入ってからで、意外に新しい概念である。明治の人々から無から「生活」を作り上げるため、思考し議論し行動をする。そんな姿を観察しているうり、自分の生活そのおのを再認識することができる。何よりも簡易生活を送っていると、日々が快適になっていく

 

白眼子「行商旅行」、桑原真瑞(しんずい)「霊肉統一簡易生活」は、入手出来るのかなあ!?ちょっと探してみよう。オススメです。(・∀・)♪

 

f:id:lp6ac4:20200820054638j:plain