「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「女はなぜキャバクラ嬢になりたいのか?「承認されたい自分」の時代」(三浦展 柳内圭雄)

f:id:lp6ac4:20200729233722j:plain

 女性がいる店が苦手だ。社会人になりたての頃、スナックやバーなどの女性がいる店に、センパイから連れて行かれた。みんな楽しそうに女性と会話してカラオケを歌う。それはそれで楽しいかもしれないんだけど、あまり好きではなかった。今でもそうだ。苦手。カラオケよりは弾き語りの方がいいし、女性が隣に座る店なら、一人で立ち飲み屋の方がいいし、好きなのだ。(笑)

 

さて、この本。「15~22歳の女子の2割がキャバクラ嬢になりたい!この価値観の大転換の背景にあるのは、格差社会の拡大、地域社会の解体、高齢化、離婚の増加……。『下流社会』の論客が鋭く分析」そのエッセンスを紹介しよう。

 
キャバクラ嬢になりたい女子が増えている。それは、なぜだろうか?メディアの影響によって、キャバクラ嬢は決して日陰の職業ではなく、むしろ華やかな職業として社会に許容されるようになったと言えるキャバクラ嬢になることに対する抵抗感が和らいだのだ。もっと重要なのは、明らかに格差社会の広がり、雇用情勢の変化である。つまり女子(特に高卒以下の女子)がまともに正社員になれないという状況が、キャバクラ嬢になりたい女子を増やしているのだ。
 
・どんな仕事だって、誰かから感謝されるものだが、たとえばコンビニ弁当を詰める工場で働いてもお客さんから直接感謝されることはない。ところが対人サービス業の場合、自分の努力や工夫次第でお客さんから感謝されるそれが魅力なのだ。キャバクラ嬢になりたい女子は、家庭の経済水準や学歴が低い。彼女たちの就く仕事は、普通ならばやはり低所得の仕事である。とすれば、一体何を生き甲斐に働くか。それは、自分が好きでたまらない仕事をするか、人から喜んでもらえる仕事に生き甲斐を見出すかしかあるまい
 
家庭や学校や地域社会に居場所を感じられず、それ以外のどこかに自己肯定と自己承認を求めていった結果として、キャバクラ、AV、風俗といった業界が彼女たちの居場所になりえたということはたしかだろう。そして、一番になることでしか親からの承認を得られずに育った彼女たちはそれぞれの業界で一番になり、多額の金を稼ぐことによって、自分を肯定し承認しようとしたのである。
 
「あなたにとってくつろげる、居心地の良い空間はどこですか」キャバクラ嬢になりたい女子で多いのは「彼氏の部屋」「カラオケボックス」「漫画喫茶/ネットカフェ」「エステ」「岩盤浴」などである。それに対して「自分の家のリビングルーム「自分の部屋」「実家」は公務員になりたい女子よりも少ない家に居場所がないのだということがわかる。
 
キャバクラ嬢にないたい女子は、やはり「色と金」への欲求が相対的に強いことがわかる。言い換えれば、男性への依存心が強いのである。実際、彼女たちにインタビューをすると、将来の夢として専業主婦を挙げる子は少なくない。
 
キャバクラ嬢になりたい女子と似ているのが風俗嬢になりたい女子であるが、ひとつ明らかに違うのは破壊的、否定的な欲求の強さである。「何かを破壊したい」「規則をやぶりたい」「誰かに不満をぶつけたい」「スリルを味わいたい」「何でもひとりじめにしたい」という欲求は、風俗嬢になりたい女子においてはことごとく高いが、キャバクラ嬢になりたい女子ではそれほどでもないのである。キャバクラ嬢から風俗嬢に移行するケースは多いが、風俗嬢になる子には、家族、学校、社会などに対するかなり破壊的な欲求があるようである。それと比べるとキャバクラ嬢にとどまっている子は穏健だと言えるかもしれない。
 
 
なーるほど。φ(..)メモメモ 女性がいるところは苦手なのでキャバクラは行きませんが、なんとなく分かるなあー!オススメです!(・∀・)

f:id:lp6ac4:20200729233722j:plain