中学の頃、必死になって覚えた、というか覚えされられた「徒然草」「平家物語」「源氏物語」「方丈記」などの序文。いまでもスラスラ出てくるよね。今だったらとても覚えられないのに。ありがたいよね。(・∀・)
さてこの本。「誰が詠んだか知らなくても、心が、体が覚えている――。誰もが教室で親しんだ俳句、和歌、短歌をそれぞれ百、集めてみると、とても愉しい本になりました。音読してもよし、お子様に読み聞かせてもよし。創刊百年を迎える新潮文庫ならではの一冊をお届けします」そのエッセンスを紹介しよう。
雪の朝二の字二の字の下駄のあと 田捨女(でん・すてじょ)
夏草や兵どもが夢の跡 松尾芭蕉
春の海終日(ひねもす)のたりのたりかな 与謝蕪村
名月を取つてくれろと泣く子哉 小林一茶
痩蛙負けるな一茶これに有り 小林一茶
分け入つても分け入つても青い山 種田山頭火
こんなよい月を一人で見て寝る 尾崎放哉
咳をしても一人 尾崎放哉
青蛙おのれもペンキぬりたてか 芥川龍之介
ふるさとの訛なつかし停車場の人ごみの中にそを聴きにゆく 石川啄木
はたらけど はたらけど猶わが生活(くらし)楽にならざり ぢつと手を見る 石川啄木
「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ 俵万智
いいねえ……生涯に一作くらい、ずっと残る歌を残したいよね。オススメです!(・∀・)