移動中に本を読む習慣があるのでヒキコモリ生活でなかなか読書ができなくなっている。なぜか仕事量が増えている!(笑)いままでブログネタで貯めていた書評在庫も数少なくなってきたなあ!(笑)さてこの本。山極寿一さんのゴリラ本。これがまたオモシロイんだ!
「自分の姿をじっくり見るには、鏡が必要です。同じように、人間がどういう生き物なのかを知りたいときに、よき鏡となってくれるのが、ぼくたちと祖先を同じくしているゴリラなのです。恋と友情の間で悩むのは、なぜ?家族の役割って、なに?戦争をするのは、なぜ?自然が必要なのは、なぜ?そんな難しい問いに、ゴリラはヒントをくれます。ゴリラたちの姿を通して、世界の見え方が変わる体験をしてみませんか?ゴリラの家にホームステイしてだいじなことを教わりました」そのエッセンスを紹介しよう。
・ぼくが研究している霊長類学という学問では、 ヒトという動物は、ゴリラやチンパンジーなどの類人猿、 ニホンザルなどオナガザル科の動物と同じ、 霊長目という種類に分類されています。そのうえ、ゴリラと同様、 アフリカ大陸の熱帯雨林で誕生したといわれているヒトは、 のちにサバンナへ棲みかを移して、 そこから世界中へと広がっていったとされています。つまり、 ゴリラとぼくたちは、 まぎれもなく同じ根っこから生まれているのです。 ゴリラを通してーいいかえれば、ゴリラを「鏡」 にすることによって、 ヒトとはいったいどんな動物なのかが見えてくる瞬間があるのです 。
・人間の場合は、喜怒哀楽を、笑い顔や泣き顔、 しかめ面などの顔の表情で判断することが多いですが、 ゴリラは表情から判断するのが人間に比べて難しいので、 注意して読み取っていかなければなりません。でも、 彼らになれてくると、 近くにいるだけでなんとなく伝わってきます。あ、コイツ、 なんかいたずらをしようと思っているな、 というように目やそぶり、 背中から立ちのぼる雰囲気から感じられるようになるのです。
・とくに「目は口ほどにものをいう」というように、 ゴリラも感情は目に表れます。 人間もうれしいときは目を輝かせますが、 ゴリラは人間以上に光ります。目の色が変わるのです。 フォッシー博士はよく「ゴリラは目が金色になるんです」 といっていましたが、本当にそう。好奇心に燃えているときには、 目を金色に輝かせます。
・ゴリラは、日に何度も、 しかもほかの動物とは比べ物にならないほど長く、 遊び続けることができるのです。彼らが好んでよくやる遊びは「 レスリング」と「追いかけっ子」、それから、 後ろから相手の腰に手を置いてついていく「ヘビダンス」 やつるにつかまってブラブラする「ターザンごっこ」 みんなより少し高いところに立ってドラミングする「 小山の大将ごっこ」なども定番の遊びです。
・「遊び」というのは不思議なもので、遊ぶこと自体が目的です。 ふつう、行動にはなんらかの目的があるわけですが、遊びは、 単純に遊びたいから遊んでいるのです。 時間のむだづかいにも見える「遊び」を長く続けられるのは、 遊びの内容をどんどん変えていけるからです。この遊ぶ能力は、 生まれつき備わっているものだと考えられています。ただし、 その能力を引き出すには、小さいことに、 同じような年ごろの子と遊ぶ経験が必要です。
・人間だけは、狩ってきた動物やとってきた木の実などを、 みんなで分け合って顔をつきあわせて食事をします。 あえて食事をすることで家族や仲間とのきずなを確認し、 共感をより深めあってきたのです。 とこらが人間が言葉を獲得したときから、 共感は薄まる運命にありました。
確かにワタシも「歌を歌う」のは「歌いたいから歌っている」のだ。目的はない。(笑)久しぶりに動物園にいってゴリラに会いたくなりました!オススメです!(・∀・)
↓ この本と併せて読んでね。(・∀・)