「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

ナマケモノはなぜ「怠け者」なのか 最新生物学の「ウソ」と「ホント」(池田清彦)

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人気テレビ番組ホンマでっか!?TVに登場する生物学者池田清彦先生。いつもニコニコしてるよね。

 

食事は1日8g!うんこは週1回!20時間睡眠!それは究極のエコ生物だから!!不老不死は可能なの?外来生物はやっぱり悪者?女心と秋の空は本当に変わりやすいの?分子の世界から地球の生態系まで、いま生物学は日進月歩。定説を覆す新しい発見が次々発表されている。その最新成果と未だ解けぬ難問のありかを、池田センセイが愉快に説く。文庫本一冊に森羅万象100テーマを収めた、生物学エッセイ」そのエッセンスを紹介しよう。

 

世界一長生きをしたジャンヌ・カルマンさんが禁煙をしたのは117歳の時だ。あなたも長生きしたいなら118歳の時に禁煙すればカルマンさんを上回る世界一の長寿者になれるかもしれない。
 
熱帯降雨林には約3000万種の節足動物が生息しているという。そのうちの8割は昆虫なのだ。
 
ヒトは最長では120年生きるが、これは哺乳類としては例外的に長生きでる一般的には体の大きさに比例するが、最大の陸上哺乳類であるゾウでさえ、ヒトほどは長生きしない。名馬でも25〜35歳、イヌの最長寿命は20年。動物の最長寿命はほど遺伝的に決まっているのだ。寿命を決める遺伝的な要因のひとつは、テロメアである。細胞分裂のたびに少しずつ切れて、ヒトでは50回分裂するとなくなってしまう。この分裂限界のことを「ヘイフリック限界」と呼ぶが、寿命の長い動物はヘイフリック限界が大きく、短い動物は小さいことがわかっている。
 
ナマケモノが一日に食べる餌の量はわずか葉っぱ8グラムだとか。哺乳類のくせに変温動物なので、こんな生活が可能なのだ。ナマケモノは体温を落として寝ていれば
、エネルギーはほとんど使わないですむ。一日に20時間寝ているというから、ほとんど食べなくても大丈夫なのだ。ウンコは一週間に1回樹からノロノロと降りてきて、根元の土をちょっと掘ってそこにする。ウンコが樹の栄養になって、ひいては自分たちの食物として戻ってくることを知っているのかもしれない。エコロジカルな動物だ。もっとも早く動きすぎると、体が熱くなって死んでしまうからだという説もある。
 
その他、クマムシはなぜ不死身なのか」「ヒトが「冷凍人間」となって生き返るのは可能か」「オスなしで子供を作れるコモドドラゴンの謎」「昆虫のメスが生涯数度しか交尾しなくても受精卵を産み続けられるのはなぜか」「男と女の心性の違いは何に起因するのか」「なぜオスは大きな角を持つのか(オオツノコクヌストモドキの場合)」「草食動物はどうやってタンパク質を摂るのか」「毒を持つのはどんな動物か」「素数ゼミの謎」「多くの虫が単食性・狭食性なのはなぜか」「外来生物は悪者なのか」「ガウゼの法則」「一番エコロジカルな食べ物は何か」など。

 

これは生物の教科書の副読本にしてほしいね。オススメです!(・∀・)!

 

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