「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「性犯罪者の頭の中」(鈴木伸元)

 


性犯罪者の頭の中 (幻冬舎新書)


この本はショッキングだ……。性犯罪者の頭の中ってそうなっていたのか……。(*_*)


平成24年、警察に届けられた強姦は1240件、強制わいせつは7263件。だが実際の被害は約10倍とも言われる。性犯罪者は「見た目も気持ち悪い人」と思われがちだが、実際は身なりも会話もごく普通で、結婚しているケースも多い。不自由ないように見える彼らは、なぜ性犯罪をし続けるのか?「強姦するたびに自分がレベルアップしていく感覚があった」と10件以上の性犯罪を繰り返す者もいれば、性犯罪をやめられない自分を苦に自殺する者もいる。共通するのは日常生活での“満たされなさ"。その感情がどう変化し、彼らを性犯罪へと駆り立てるのか。性犯罪者の知られざる心の闇を赤裸々に綴った一冊」そのエッセンスを紹介しよう。


10件以上の性犯罪を繰り返したA受刑者は、30年の懲役刑を受け、刑務所で服役中である残忍な犯行は、逮捕時に大きく報道された。そんなA受刑者に、筆者は「なぜそこまで性犯罪を繰り返したのか」と質問した。


自分の体と頭脳はフルに活用して犯行を計画していく過程は、ゲームに通じる感覚かもしれません。あらゆる手掛かりを探り、様々なケースを推察・想定したり、環境を十分には青くしてシミューレーションしたりして、自分の能力を使って犯行の絵を描いていくわけです」


「様々なケーススタディにより、人の行動や生活様式が読めてきたり、自分の行動が効率化・ブラッシュアップされたりしていくのです」


ロールプレイングゲームにおいて情報収集をし、フラグを立てて、目的を攻略していく過程をに似ているように思います。犯行がエスカレートしていくにつれて「経験値」が増え、自分が “ レベルアップ ” していく感覚がありました


一般的に性犯罪は「性的欲求」の問題だと考えられている。しかしA受刑者の告白に含んでいるものは、それだけではない。それが本書の出発点である。


・性犯罪に対する誤解は多い。「見た目からして気持ちの悪いい人・変な人」というイメージや事件もある。しかしむしろ、こざっぱりした恰好をしており、ごく普通に働いて社会人としての生活を営んでおり(結婚している場合も多い)会話も含めて普通のやりとりが成り立つ。何も知らなければ、とてもそんな性犯罪を重ねているとは思えないような人物ばかりだった。性犯罪の暴力性は「魂の殺人」ともいわれる。文字通り被害者の魂を殺してしまうのだ。なぜ性犯罪者たちは、残虐な犯行に及ぶのか。


性暴力の動機は「衝動的でコントロール不能」と考えがちだら、実際には違う。加害者は、犯行を成功させるという目的に沿って「狙いやすい対象」を選び、「犯行が成功しやすい場所や時間」を選んでいる。目的に向かった理知的な行動をとっているのである。逮捕後に「衝動的にやってしまった」と説明する性犯罪者が、実は「計画的」であることは非常によくあることだったのだ。


「正直言うと、結婚したときも心の底で、いつかこの関係は終わるだろうと思っていました。この頃になると、自分で性犯罪をやめたくてもやめられなかったのです」


大切な家族のために、犯行をはめるというのが普通だと思います。自分も妻との関係は崩したくないと思っていました。でもそうさせない「裏の自分」がいました


「今振り返れば、自分は強い男なんだと確認したかったのだと思います。被害者の方には大変申し訳ないですが、他の人をコントロールしたい、支配したい、そういう気持ちから犯行に及んだと、自分では分析しています」


彼らは、毛穴が詰まっている感じがします。内向的という意味ではありません。身だしなみを小ぎれいにしていたりして一見普通なのに、周囲とは打ち解けようとしない、薄い膜のようなものが彼らの体全体を覆っている。うまく表現できないですが、まさに「毛穴が詰まっている」のです」


「性犯罪者という名の中毒」なんて…オソロシイ……。女性はこの本読むとショックを受けるだろうなあ……。あまりオススメしたくはないけど、読んでおくといいかも。


 


性犯罪者の頭の中 (幻冬舎新書)