一日一冊一感動!小野塚テルの『感動の仕入れ!』日記

タイトルは、『一日一冊一感動!小野塚テルの感動の仕入れ!』日記。 毎日の読書、映画、グルメ、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。(ときどき「酒場のギター弾き」「B級グルメ」も紹介します)

「芸人その世界」(永六輔)

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芸人その世界

芸人その世界

 

 

たまたいい本に逢いました。名言集であり、名エッセイ集です。芸人(?)のワタシにはとても参考になる本です。(笑)

 

芸の世界に憧れ、芸人たちの哀歓に満ちた生き方にかぎりない感興を覚え、持ち前の旺盛なる好奇心で、観たり、聞いたり、読んだりして集めた芸人の世界の可笑しくも哀しいエピソードとプロフィル800話。膨大なコレクションから精選された文章は、一流の役者や映画俳優の知られざる側面を紹介するとともに、日々研鑚の崇高な精神と、危うく愉快な彼らの愛すべき人間性を垣間見せる。著者自身が「<その世界>シリーズは僕の青春であった」と述懐する珠玉の一冊」そのエッセンスを紹介しよう。


ロイ・ジェームスにはヘソがない。ヘソのゴマをとりそこなって化膿し、遂にヘソごと削除してしまったのである。ロイはヘソのあたりにマジックインキで✕印をつけて、寂しがっているという。


・ロンドンのスラムに生まれ、アメリカで成功して、再びロンドンに帰ったチャップリンのところにきたファンレターは3日間で7万3千通。その3分の1が金の無心の手紙。そして彼は700人以上の名も聞いたことのなり親戚が増え、あまつさえ9人も母親が現れたのを知る。

 

・ドライブして、大きな河岸に出た大橋巨泉。この川幅はどのくらいあろうという言葉に、車を停めるとトランクからゴルフクラブを取り出し、ボールを置くとスイング一閃、そのボールの行方をながめて「川幅は250ヤードである」芸人、このぐらい気障でありたい。

 

・男子用化粧品がよく売れる今日この頃、だが明治の男性でマニキュアまでした洒落男がいる。その名を滝廉太郎。彼が「荒城の月」や「箱根八里」を作曲したのは22才の時である。ついでながら、日本で最初にアイ・シャドウをつけた女性は淡谷のり子

 

・小学生がただ、中国の青島から東京へやってきた。背負ったランドセルの背中に、東京での宛名が書いてあり、彼はそれを寝る間もはずさなかった。生きていた小包、中村八大である。

 

明治15年の芸界のスターが当時の新聞に載っていた。俳優・市川団十郎。落語家・三遊亭円朝狂言作者・河竹新七。力士・梅ヶ谷。講談師・松林伯円。振付・川柳寿輔。芸妓・芳町奴(のちの貞奴娼妓・角海老小紫どうです!娼妓も入っています。セックスも芸の内であります。

 

・昭和41年、引退した曾我廼家桃蝶は左手の小指をつめている。この曾我廼家喜劇の名女形楽屋内の同性愛を指を切り落とすことで精算した。彼の自伝「芸に生き愛に生き」は男と男の抱き合う描写で一杯である。別に珍しいことをしているように書いていないのが真に迫っている。

 

柳家金語楼は愛称「キンサマ」で通っている。「キンサマの毛が、又、うすくなった」「キンサマがブラブラした」「キンサマがどこかへいっちゃった」そんな時、キンタマに聞こえてビックリする。

 

古今亭志ん生曰ク「貧乏なんてするものじゃありません。貧乏は味わうものですな」

 

林家三平から「新巻鮭」が届いたことがある。逢った時に礼をいったら「あ……ァ、永さんのところへ行ってましたか……じゃ、しょうがない」

 

三木のり平の本名は田沼則子。父親に漢学の素養があって「則子(ただし)」とつけた。孔子孟子にあやかっているのである。この父親には別に妻子がいた。

 

「開演中はお静かにお打ちください」ヒロポン全盛時代にはこんな張り紙のしてあった楽屋もあったという。

 

・役者絵の東洲斎写楽は謎の人物とされているが、能楽師ではなかったという説もある。その仕事をした時期が短く突然蒸発しているのは、河原乞食の絵などを書いた為に筆を折らせされたのだともいわれる。

 

芸人が初めて税金をとられたのが明治8年。人間扱いをされたというので芸人は課税を感謝した。落語の桂文治はこの課税の名誉にこたえんものと紋付きの羽織袴に身を正し、玄関に高張提灯をかかげて税金を払いに出かけたという。

 

・戦時中。ロッパ、エノケンキートンなど片仮名は適性の英語を連想させるというので、「緑波」「榎健」「喜頓」と漢字にさせられてしまったが、どうしても漢字にならないで困ったのが、アチャコ

 

「自分と同じくらいの芸と感じる時には、自分と段違いの巧者である」徳川夢声

 

・「私は元来へたくそなんだなァ、でもへたくそだからいいと思っているんです。今はじょうずな人が多いですねェ。うますぎるくらいだなァ、そういうのを『じょうずくそ』って呼んでいるんです」(棟方志功

 

・「芸人というのは生涯かけて博奕をしているようなものです。若い人にそれだけの覚悟があるかどうか……」(三遊亭円生

  

平成版、誰か書いてくれないかなあ……オススメです!♪

 

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芸人その世界

芸人その世界