「てるてるソング」酒場のギター弾き 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ローカル線おいしい旅」(嵐山光三郎)

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ローカル線おいしい旅

ローカル線おいしい旅

 

ああ〜旅に出たい…….。ケータイもパソコンも放り出して。ローカル線の旅に出たい……。ワタシへの連絡は「のろし」か「発煙筒」か「ホラ貝」にしてくれ〜〜!(笑)

 

その教科書がコレ。「日本中を知り尽くした温泉王の鉄道旅指南!寝台列車に乗って西へ東へ。回転焼肉、コンテナ寿司などの安うまグルメ、湯質極上の秘湯、絶景の続くローカル線、門前市の歩き方など、読めばご利益間違いない」そのエッセンスを紹介しよう。


・これまで、やりたい放題のわがままな道楽ばかりで生きてきた。で、還暦をむかえた月夜の晩に、これからやりたいことを書き出して見ると、

1 寝台列車の旅 2 駅弁再調査 3 日本の奇祭めぐり 4 港町の酒場で酔って女にもたれかかる 5 神社お参り 6 海峡見学 7 不良婦人発見 8 ローカル温泉 9 御利益のある散歩 10 胃がほくそえむ料理、であった。


寝台夜行列車に乗って、ガッタンゴトンと余生をすごし、不良ジジイの見本となる。私の名刺は「旅行中のため住所不定と印刷してある。いまさら気ある気はさらさらないが、気ままに旅してオマケの人生を生きる。まことにめでたく、ピーポッポーと叫びつつ、新しい旅行カバンを買った。


門司港から門司港ホテルにいたる周辺一帯は、800億円をつぎこんで昔の町に戻されたという。旧式に戻すというのが、こんなに金がかかるのだと考えると、平成に入ってから、古い建物がつぎつぎと壊されていくことがじつにもったいない、とわかる。

旅のヒケツは昼寝であって、車中だろうが駅ホームベンチだろうが、野原だろうが、眠たいときはすぐ眠る。これがしょっちゅう旅をスミカとする者の習慣である。

・25年前、檀一雄氏と大間港へ行って、ひとりでホヤ10個を食べたことがある。壇さんは「ホヤは浴衣を来た乙女の香りがする」と言っていた。ホヤを食べると舌の記憶がよみがえる。食べ物は「いつ、だれと、なにを食べたか」ということが一番大事な条件だ。うまい、まずい、は二の次だが、ホヤにしろマグロにしろ、うまいことこのうえない。

・このバスは駅前からの客はすいていたが、バスセンターから超満員となり、私の席の隣りにお尻の大きいおばちゃんがドカンと座って、重石みたいに動かない。なんでまた、こんなにローカル線やバスを乗り継いで薬研温泉に行かなきゃならぬのか。自分でもバカらしくなるものの、これが「身から出たタビ」である。

38歳になって社をやめたときから「グリーン車に限る」ときめた。金がなくともグリーン車に乗れば、失業者がばれずにグリーン車の窓から見る風景も、なんとなくグリーンなのである。


・雷門をくぐって仲見世で人形焼を買い、浅草寺にお参りしてパンパーンと手を合わせて千円札を一枚入れた。還暦をすぎれば、ジャラーンと音のする小銭を賽銭箱に入れてはいけない。還暦以後は1000円としなさい。ご利益があります。



地方都市にある昔ながらの古書店は、どこもいとおしく、なにか一冊は購入することにしている。


・私は年がら年じゅうローカル線の旅をして家を留守にし、世間への体裁が悪い。それも厚かましく旅へ出るのは、生来のトンチンカン風来坊の性分だからいたしかたなかろう。ローカル線で食う冷えた弁当の飯つぶほど身を焦がす味はない

降りたいと思った駅で降りればよい。旅は無用の遊蕩であって、無為なる時間を食う。ならばどれほど無駄な時間を食いつくすか、と若気の至りでふらつきはじめたのが運のつきで、旅また旅の日々となり、気がつけば還暦を過ぎていた


特に、松本清張記念館」(小倉)「丸和前ラーメン」(小倉北区)「くどうラーメン」(青森市)「洋々閣」(唐津の名旅館)「つく田」「川島豆腐店」(唐津)「マジック・スパイス」(札幌市白石区)「そば処丸福本店」「みすずラーメン」(帯広)「朱華園」(尾道)「麻吉旅館」(宇治山田)は行きたいなあ。

 

残念ながら閉店の店が多いのは残念だなあ!ワタシも不良ジジイの見本になりたいなあ。オススメです。(・∀・)

 

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ローカル線おいしい旅

ローカル線おいしい旅