三日間の東京ビッグサイトでの「ベーカリー&カフェジャパン2018」が、大盛況のうちに終わり、エネルギーを使い果たしたら……読みたくなるんですねー!東海林さだお氏の文章がっ!(・∀・)
丸かじりシリーズの第14弾を紹介しちゃいましょう!
「親子の味の親子丼」
・三人でお店に入って、それぞれがカツ丼と天丼と親子丼を注文するとき、カツ丼の人は「カツ丼」と言い、天丼の人は「天丼」と言う。ところが親子丼の人は「親子」と言って「親子丼」とは言わない。親子丼に限って「丼」が抜けるわけです。「いや、わたしはちゃんと『親子丼』と言いますよ」という人は、都合が悪いのであっちへ行っていて。都合がよくなったらまたこっちへ呼びます。
・かつて、親子丼は、カツ丼、天丼と共に日本の三大丼と言われる大きな存在であった。「エ?三大丼って、カツ丼、天丼、うな丼のことじゃないの」という人は、都合が悪いのであっちへ行っていて。
・カツ丼にも天丼にも本尊がいる。カツ丼などは丼のど真ん中に堂々と横たわっている。天丼も同様である。エビ一本ではやや頼もしさに欠けるので、二本力を合わせて応えてくれる。本尊がダブルで対応してくれるのだ。親子丼には本尊がいない。いることはいるのだが、あちこちに分断されている。本尊にすがって生きていこうと思い、頼ろうとすると「本尊はオレじゃないよ」と言われてしまう。みんなで責任を回避するシステムになっているのだ。
・板ワサは、まずそのネーミングが怪しい。本体はまぎれもないカマボコなのに、その実体はカマボコとワサビなのだから、正直にカマワサと言うべきではないのか。なぜ正直に言うのをためらうのだろう。疑惑はまだある。板ワサのワサだ。マグロの刺し身にもイカの刺し身にもワサビがつくが、わざわざマグワサって言うか?イカサワって言うか?
その他、「郷愁のアイスモナカ」「板ワサ大疑惑」「下町の夏は……(お好み焼き「染太郎」)」「焼き鳥各部論」「山上のビアガーデン」「氷大好き」「名古屋喫茶店事情」「スイカを剥いて食べたら……」「重さが値段の店」「チャーシューメンの誇り」「キンピラ族の騎手は誰だ」など。
確かに、子どもの頃、チャーシューメンは贅沢の極みだったねー。オススメです。(・∀・)