「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「投手論」(吉井理人)

 


投手論 (徳間文庫)


野球大好きのワタシ。早くシーズンにならないかなあ!ワクワクっ!(・∀・)

この本は、近鉄、ヤクルト、メジャーで活躍した吉井理人氏の語る投手論。「打ち込まれたときほど偉そうにマウンドを降りる。練習も本番も全力で臨んではいけない。一勝一敗一分でよしとする――。球速で劣りながらメジャー32勝を果たした吉井は、技術や体力に磨きをかけたわけではなかった。鍵はメンタルとコンディション。現役時代の試行錯誤の先に、投手コーチとして7シーズンで4度優勝の輝かしい実績がある。優勝請負人が明かす、守り勝つための勝負哲学」そのエッセンスを紹介しよう。


ここで書きたいことは、僕自身がずっと憧れてきた投手としての姿勢でありスタイルである。本書を読みながら、野球をやっている人なら自分もピッチャーになってみたい、野球をやっていない人でも「ピッチャーはカッコいい」「俺こそピッチャーみたいは正確だ」などと共感していただければ、著者として嬉しく思う。


野茂ほど世間で言われているイメージと実像とのギャップが激しい人間はいない。いつも無口でブスっとしていると思われているが、実際の野茂はひょうきんでよく喋る。酒を飲みに行けば歌も歌うし、くだらない冗談を言って滑るような茶目っ気もある。あれだけ実力が頭抜けているのに、野茂はよく練習をする。新しいトレーニングもいいと思ったらすぐに取り入れる。新しい選手が出てくるとその選手のことを素直に「彼は凄いわ」と評価できる。それはできそうで、実は簡単にはできない。本当にピュアな男である


野茂のフォークが他のピッチャーと違うのは、フォークというのは普通は挟んで投げることで回転をなくすわけだが、野茂は意図的に回転をかけている。回転がかかっていることで、打者に「フォークだ」と見破られにくいし、回転していればワンバウンドしたときも捕手は止めやすい。野茂はそこまで考え投げていた。


・ピッチャーがコントロールしなくてはならないことは3つある。

1 ボール 2 力の入れ加減 3 感情


調子がいいかわるいかなどは自分しか分からないもの。それならば、周りには調子がいいと見せておいたほうが、打者と勝負する上では絶対にプラスであるダルビッシュも、かつてはあからさまに調子の悪さを発信していたが、メジャーに行く直前にはまったくと言っていいほど見せなくなった。



KOされた時の態度はベンチで暴れ回る選手はOKなのに、落ち込む選手はアウト。それが僕のピッチャーに対する基準である。落ち込むのは分かる。誰だってショックを受ける。それでも交代させられるシーンは相手も見ているんだと思い、表情だけでも元に戻さないことには、次の勝負にまで関わってくる。


・現役時代を含めていろいろな投手をみてきたが、ダルビッシュほど、天才の呼び名がぴったりと当て嵌まるピッチャーはいない。彼は自分の体がどういうふうに動いているかといことを頭の中できちんとイメージしながら投げており、その理想の像に合わせるのが大変上手だっただから試合中、少しアドバイスしただけで、自分でフォームの歪みなどに気づくことができる、何よりもダルビッシュは、超大型でありながら、器用。身長が196センチもあるのに腕はあまり長くない。その腕のおかげで、大型投手が陥りがちな、腕を持て余してフォームがぎこちなくなるということもない。この腕の短さによって、打者は腕の振りよりもストレートが早く感じるし、逆に変化球は腕の振りよりも遅れてくる印象を受ける。それだけでもう打者はお手上げだ。科学的には誰も実証していないが、腕の長さに対する腕の長さという黄金比のようなバランスがあるように思う。それをダルビッシュは持っている。


そおかあ!やっぱりダルビッシュってスゴいんだー!野球ファン必読。オススメです。(・∀・)


 


投手論 (徳間文庫)